IC旅券の導入

平成27年4月1日

導入の背景

近年、旅券の偽変造やなりすましによる不正使用が増加し、国際的な組織犯罪や不法出入国に利用されています。これを防止するため、偽変造が困難で、安全性の高い旅券として生体認証技術(バイオメトリクス)を応用した旅券が、2006年3月20日より導入されることとなりました。これにより、顔写真を貼り替えた旅券を使用してもICチップに記録された顔画像とその旅券を提示した人物の顔を照合することにより偽造を見破ることが容易になります。また、米国は査証免除の要件として各国にバイオメトリクスを利用した旅券の導入を求めています。

IC旅券の特徴

IC旅券は、旅券冊子中央に非接触IC(集積回路)チップを搭載したプラスチックカードが組み込まれ、ICチップには旅券名義人の氏名、国籍、生年月日、旅券番号等の情報の他、旅券発給申請書に貼付された写真から読みとった顔画像が記録されます。


IC旅券に強い衝撃を与えたり、高温の場所や磁気の強い場所に保管したりすると、ICチップに異常をきたす恐れがありますので、取扱いには注意が必要です。

IC旅券の申請

旅券申請手続きはこれまでと大きく変わることはありませんが、写真の規格が変更になります(写真自体の大きさは変わりませんが、顔の占める割合が大きくなります)。

従来の旅券

IC旅券導入後もそれまでに発給された旅券は有効期間満了日まで使用することができます。なお、旅券種類ごとの米国査証の要否は以下の表の通りです。特に2006年3月まで当館や在サンタクルス領事事務所(旧名称:在サンタクルス出張駐在官事務所)で発給されていた機械読み取り式でない旅券(非MRP)については、米国入国の際、通過も含めて査証を取得する必要があるので注意して下さい。機械読み取り式でない旅券の見分け方については表の下(注)を参照して下さい。


旅券の種類 主な発給機関 米国査証
※観光、通過も含む
非MRP
(機械読み取り式でない旅券)
在ボリビア日本国大使館、在サンタクルス領事事務所等で2006年3月まで発給していた旅券 必要
MRP
(機械読み取り式旅券)
日本の都道府県旅券事務所、中南米では在アルゼンチン日本国大使館、在サンパウロ総領事館、在リマ総領事館等で2006年3月まで発給していた旅券 不要
IC旅券 2006年3月20日から原則全ての在外公館及び日本の都道府県旅券事務所で導入されている新型旅券 不要

(注)「機械読み取り式でない旅券」
我が国の旅券は、日本国内の都道府県の旅券窓口で発行されたものは全て「機械読み取り式旅券」ですが、在外公館で発行された旅券の中には一部に「機械読み取り式でない旅券」も含まれております。お手持ちの旅券のページの中で旅券番号、氏名、生年月日等が記載されている身分事項欄下部に「THIS JAPANESE PASSPORT IS NOT MACHINE READABLE」と記載されている場合には「機械読み取り式でない旅券」を表しています。
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