プレスツアー

2015/8/25
8月19日-22日,現地メディア向けプレスツアーを当国東部のサンタクルス県で実施し,新聞・ラジオ・テレビ等12社16名の記者が参加しました。
サンタクルス市は,事実上の首都ラパスから,飛行機で1時間,ブラジルから近いこともあり,今やボリビアの経済の中心地として機能しています。

参加するプレスと意見交換する椿大使
 
参加プレスのインタビューを受ける椿大使

日本ボリビア交流会館での経済協力セミナー

サンタクルス県は,1954年から当国における2つの主要な日系移住地(オキナワ移住地及びサンフアン移住地)があることでも知られており,今回のプレスツアーには,サンフアン移住地入植60周年記念式典を組み入れました。

19日には,草の根文化無償資金協力で改修を実施した「日本ボリビア交流会館」で,プレスツアーを理解してもらえるよう当館の有する経済協力セミナーやJICAの協力についてプレスに説明しました。

メディアに対して当館経済協力スキームを説明する大島書記官
 

サンフアン日本移住地入植60周年記念式典

20日には,参加プレスと共にサンフアン移住地に移動し,慰霊祭や60周年記念式典が行われました。
 

入植60周年記念式典

慰霊祭

式典で披露された日本舞踊にメディアは興味津々
サンフアン市ではプレスに2件の草の根無償を視察してもらいました。ひとつは,平成23年度の案件「日本人移住地診療所リハビリセンター整備計画」,もうひとつは平成26年度案件で引き渡し間際の「高齢者福祉施設整備計画」です。前者は既に移住地の要として,多用されており,プレスは熱心にリハビリセンターの職員にインタビューを行いました。
 

リハビリセンター職員にインタビューするメディア
 

草の根・人間の安全保障無償資金協力「ゴミ処理施設及びゴミ処理収集車整備計画」の引き渡し式

 
21日にはサンタクルス市から車で5時間西に走ったところにあるバジェグランデ市で,草の根・人間の安全保障無償資金協力「ゴミ処理施設及びゴミ処理収集車整備計画」の引き渡し式を実施しました。バジェグランデ市は,世界的にはキューバ革命の英雄チェ・ゲバラの終焉の地(近隣のイゲーラで銃殺された後,遺体は,バジェグランデ市の空港の滑走路脇に1997年まで埋められました)として有名で,近隣のサマイパタの世界遺産と共に観光地として発展しつつある街です。
バジェグランデ市は,日本のNGO「DIFAR」が,ゴミの分別,リサイクル,有機肥料化等の支援を実施中で,さらにJICAが2013年から草の根技術協力案件「ゴミリサイクルプロジェクト」を開始し,2015年からは環境教育の分野で青年海外協力隊員を派遣中であり,日本の協力が複合的に重なった地域でもあります。  

今回の案件で供与されたゴミ収集車

「銘板の除幕式。左は椿大使。右はカストロ・ロメロ・バジェグランデ市長

現在使用している有機ゴミを堆肥化する作業場
 
プレスツアー後の反響は大きく,新聞,ラジオ,テレビ等で20件以上の報道がありました。特に日本の経済協力は,大規模な案件から,コミュニティの基本的ニーズに応えるものまであり,きめ細やかな対応ができることから,ボリビアのメディアは好意的に報道してくれました。今後,我が国の協力に対してボリビア国民が一層理解を深めるよう当館として努力していきたいと思っています。