草の根・人間の安全保障無償資金協力

平成25年12月23日

「サン・フアン日本人移住地診療所リハビリセンター整備計画」引渡式

12月12日、サンタクルス県サン・フアン市において、椿大使出席の下、平成23年度草の根・人間の安全保障無償資金協力「サン・フアン日本人移住地診療所リハビリセンター整備計画」の引渡式が実施されました。


本案件サイトであるサン・フアン市は、サンタクルス市から約130Km(車で約2時間半)に位置する人口11,912人(国家統計局による2011年予想人口)の街であり、肥沃な大地に恵まれ、住民の多くが農業に従事しています。市内にある日本人移住地には、ボリビア人を含め4,000人が暮らしており、そのうち日系人は248世帯748人(サン・フアン日本ボリビア協会による2009年統計)です。

サン・フアン日本人移住地診療所は、1959年に設立された二次医療機関であり、内科、小児科、産婦人科、整形外科を有し、24時間365日体制で患者を受け入れている地域の医療拠点です。同病院では年間250件ほどの手術を行っていますが、その大半が近年のバイク利用者の急増による交通事故患者だそうです。しかしながら、同病院及び同市周辺にはリハビリ施設が無いため、交通事故患者は治療後に適切な処置が受けられず、後遺症が残ってしまうケースが起きていました。

また、農業従事者の中には腰や膝の慢性的な痛みに悩まされている人が多く、そうした人々が気軽に相談できる医療施設もサン・フアン市周辺にはありません。脳梗塞や脳卒中などで倒れた患者が機能回復訓練をする場所も近隣には無く、深刻な問題となっています。サン・フアン日本人移住地の移民1世が次々と高齢化を迎えていることからも、高齢者が理学療法士の指導のもと、身体を動かせる場所としても期待されています。本案件でリハビリセンターを整備したことにより、サン・フアン市民約12,000人及び近隣住民の、医療サービス環境が向上します。

当日は石沢登志雄サン・フアン日本ボリビア協会会長、森坂勝事務局長、バンイ・カツミ(伴井勝美)サン・フアン市長、同協会関係者及び同診療所関係者の方々と、椿大使によるテープカットが行われました。

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