草の根・人間の安全保障無償資金協力
「プエルト・デ・メヒリョネス技術専門学校機材整備計画」引渡式
ラパス県エル・アルト市において、江崎浩司臨時代理大使参列の下,草の根・人間の安全保障無償資金協力「プエルト・デ・メヒリョネス技術専門学校機材整備計画」の引き渡し式が実施されました。
同校は1981年に設立された職業訓練校で、エル・アルト市唯一の専門技術中等教育機関です。中等教育課程の他にも、自動車技術学科、工業技術学科などのコース、また、地域で働く技術者を対象とした研修課程の計3課程を開設している地域でも定評のある職業訓練校です。それぞれの課程は、朝、昼、夜に開講されていて、1,900名を超える生徒が訓練や研修を受けています。今回の案件で機材を供与した自動車技術学科には1,000名以上の受講生が在籍しています。
職業訓練では実習を重視したカリキュラムが望ましいですが、実習に必要な機材が不足しており、一つの機器を多くの学生で共有したり、古い機器や壊れた機材を参考にしてその構造を学ぶだけの状況でした。その結果、生徒は機器本来の特徴や特性を十分に理解できず、また、新しい技術に触れることもできないなど、実用的な授業、研修を行えていませんでした。
こうした状況の中で、本案件では車両整備用リフト、自動車用スキャナーなど、計7点の自動車整備機材を供与し、自動車機械課の教育環境を整えました。
本案件により、同課程に在籍する1,000名以上の生徒が適切な教育環境のもとで技術習得などの勉学に励むことができるようになり、また、地域の技術者を対象とした研修課程では、新しい機材の導入により自動車機械修理等の質が向上し、交通事故や大気汚染排気ガスの軽減などの裨益効果が期待されます。
式典に参加した江崎臨時代理大使は、本年2014年が日本とボリビアの外交関係樹立100周年に当たることに言及し、これまでの歴史を振り返りつつ、今後更なる友好関係を築いていくことを約束しました。