2019年3月 ボリビア経済情勢

平成31年4月5日

1 マクロ経済

(1)外国の対ボリビア投資(1日付報道)

  プラド開発企画大臣は,2018年の外国直接投資は約15億5,300万ドルで,2017年の約12億ドルから29.4%増加したと述べた。
 

(2)雇用創出計画(1日付報道)

 プラド開発企画大臣は,2017年より実施している雇用創出計画に関し,本年は58,000人が被益し,失業率は4%まで下がる見通しを述べた。また,同大臣は,同計画に基づき各機関及び企業にインセンティブを与えた結果,85,000人の雇用を創出できた,また,同計画実施のために3億4,600万ドルの予算を計上し,現時点の執行率は50%であると述べた。
 

(3)本年2月のインフレ率(10日付報道)

 国家統計局(INE)によれば,本年2月のインフレ率はマイナス0.15%であり,本年1月からの累計インフレ率は0.07%であった。
 

(4)GDPに占める税負担率(22日付報道)

  OECD(経済協力開発機構)の報告書によれば,中南米19か国のGDPに占める税負担率に関し,ボリビアは第5位で26%であった(第1位:キューバ(41.7%),第2位:ブラジル(32.2%),第3位:アルゼンチン(31.3%),第4位:ウルグアイ(27.9%))。

2 天然ガス及び燃料

(1)パラグアイとのガス売買契約(4日付報道)

 2日,ボリビア石油公社(YPFB)とパラグアイ・ガス会議所は,年間54,000トンの液化ガスの売買契約に署名した。同契約により,1か月当たり2,500~3,000トンの売買が見込まれる由
 

(2)ディーゼルの輸入(7日付報道)

 ボリビア貿易研究所(IBCE)のデータによれば,ディーゼルの輸入額は,2018年は約8億9,700万ドルで,2017年の約6億3,700万ドルに比し41%増加した。輸入の増加要因として,(1)ガソリン及びディーゼル生産に必要な原油の国内生産量の減少,(2)国内市場における燃料需要の増加である。主な輸入元国は,アルゼンチン(47%),チリ(30%),ペルー(13%)である。

3 その他

(1)ボリビア経団連会頭の交代(14日付報道)

 13日,ボリビア経団連(CEPB)の2019~21年の会頭として,ルイス・フェルナンド・バルベリー・パス(Luis Fernando Barbery Paz)氏が選ばれた。同氏は,エタノールをボリビア石油公社に販売する3企業の一つであるウナグロ・アグリインダストリー社(Corporación Agroindustrial Unagro)社長でもあり,前サンタクルス経団連会頭である。
 

(2)EUとの貿易補足協定に関する会合(21日付報道)

 21日から,ブランコ外務省・貿易統合担当次官は,ブリュッセルにおいて欧州委員会と,ボリビア・EU間の貿易補足協定締結に向けた大筋合意のための技術会合を実施する予定。ボリビア貿易研究所(IBCE)のデータによれば,2007~18年のボリビアの対EU輸出総額は81億2,000万米ドル,同輸入総額は102億4,000万米ドルであった。
 

(3)サンタクルス市ビルビル国際空港拡張整備計画(22日付報道)

 21日,開発企画省及び公共事業省は,ビルビル国際空港拡張整備及び運営のための民間投資を呼びかけるため,関連企業に対し説明会を実施した結果,関心を表明した外国企業は,フランス(1社),スイス(1社),ロシア(1社),ベルギー(1社),ルクセンブルク(1社),日本(1社)であった。政府は,本年9月を目処に同計画のパートナーとなる民間企業を決定したい由である。
(了)