2017年10月 ボリビア経済情勢

1 マクロ経済

(1)海外送金

 4日付報道によれば,ボリビア中央銀行(BCB)は,本年1月~7月の海外送金額が7億1,800万米ドルとなり,前年同期比で5.5%(1億1,370万米ドル)増加した旨発表した。送金元の割合は,西31%,米17%,亜14%,伯12%,チリ10%であり,送金先の割合は,サンタクルス県41%,コチャバンバ県32%,ラパス県14%である。


(2)貿易収支

 4日付報道によれば,民間の貿易研究所(IBCE)は,本年8月の貿易収支が前年同月比で20%以上の赤字(8億4,600万米ドル)となったと発表した。同研究所によれば,ボリビアにとっての主要輸出先は伯(18%),亜(16%),米(8%),日本及びインド(各7%)であり,主要貿易相手国は中国(22%),伯(17%),亜(12%),米(9%)及びペルー(7%)である。


(3)GDP成長率

 11日付報道によれば,国際通貨基金(IMF)はボリビアの本年のGDP成長率を約4.2%,2018年は約4%と予測した。


 12日付報道によれば,世界銀行は本年及び2018年の同成長率を約3.9%と予測した。


 13日付報道によれば,国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)は本年及び2018年の同成長率を約4%と予測した。


 30日,ギジェン経済財政大臣は,前年6月~本年6月のGDP成長率が3.94%であると発表した(各部門の同成長率の内訳:食品・飲料・タバコ6.3%,金融機関6.2%,運輸・通信5.8%,建設5.4%,貿易4.9%,サービス業4.4%,電気・ガス・水4.2%,公共行政サービス3.8%,その他工業3.1%,鉱業0.8%,炭化水素部門(天然ガス)マイナス5.8%)。


(4)物価上昇率

 6日付報道によれば,国立統計局(INE)は,本年1月~9月の合計物価上昇率が2.51%となったと発表した。


(5)対外債務

 22日付報道によれば,経済財政省は,本年9月までの対外債務額(88億4,400万米ドル)がGDPの約24%に達したと報告した(前年12月時点の対外債務額は72億6,800万米ドル)。


(6)公共投資予算の執行率

 29日,ギジェン経済財政大臣は,本年末までに公共投資予算額(61億8,900万米ドル)の執行率が78%に達することを期待すると述べた。なお,2015年の同執行率は79.1%(48億9,200万米ドル),2016年は79.2%(50億6,500万米ドル)であった。


2 鉱物資源・石油・天然ガス

(1)鉱物資源関連

 20日付報道によれば,鉱業冶金省は,本年1月~6月の鉱業部門におけるロイヤリティ収入が7,890万米ドルに達し,そのうち民間企業は65%の5,152万米ドルを支払ったと報告した。民間企業の同支払の内訳は,亜鉛が2,600万米ドル,銀が1,500万米ドル,鉛が510万米ドル,他の鉱物が340万米ドルである。


(2)天然ガス関連

 17日付報道によれば,副大統領府の経済コンサルタントは,ボリビア石油公社(YPFB)のデータに基づく報告書において,前年に天然ガス国際価格の下落により輸出の収入が減額したが,本年は国際価格が上昇し,同収入が54%増額する(前年の17億5,400万米ドルから約27億米ドルまで増加する)見通しを示した。


 22日,サンチェス炭化水素大臣は,11月21~24日にサンタクルス市で開催される予定の第四回ガス輸出国フォーラムに,プーチン・ロシア大統領,ローハニ・イラン大統領,マドゥーロ・ベネズエラ大統領,カルモナ・トリニダード・トバゴ大統領及びオビアン赤道ギニア大統領の出席が確認されたと発表した。また,同大臣によれば,オブザーバーとしてクチンスキ-・ペルー大統領が出席するほか,テメル伯大統領とマクリ亜大統領が招待されており,更に15名のエネルギー担当大臣の出席が確認されている。


(3)尿素

 17日,YPFBは,コチャバンバ県ブロブロ市に所在する尿素アンモニア工場で生産される14,000トンの尿素を,3件の契約に基づき1トン当たり335米ドルでサンタクルス県の農産業向けに初めて販売することを受け,サンタクルス市で式典を行い,モラレス大統領が出席した。YPFBが契約した企業・団体は,肥料製造の戦略的企業(EEPAF),東部農牧会議所(CAO),サンタクルス北部四市農牧業生産者連合である。今後は伯向けに335,000トンの尿素を輸出する予定。


3 南米大陸横断鉄道計画

(1)

 12日,クラロス公共事業大臣は,当地英大使館を通じ,英国企業が本プロジェクトへの関心を表明したと述べた。また同大臣は13日,本年12月14日にボリビア及びスイスの政府間で本鉄道建設の協力に関する覚書に署名する予定であると述べた。


(2)

 15日付報道によれば,サントス当地伯大使は,本プロジェクトに関する覚書の草稿をクラロス公共事業大臣に先月提出し,首脳会合の際に署名されるのを期待していると述べた(注:30日に予定していたボリビア・伯首脳会合は,テメル伯大統領の体調不良により中止となり,本署名も延期となった)。


(了)