2017年5月 ボリビア経済情勢

1 マクロ経済

(1)

 3日付報道によると,ドゥラン経済財政省予算担当次官は,2016年の国営企業の純利益が9億4,100万ボリビアーノス(約1億3,500万米ドル)で,14年の73億7,100万ボリビアーノス(約10億5,900万米ドル)に比べ87%の減額となり,主に石油価格の下落によるボリビア石油公社(YPFB)の純利益の減少が影響したと述べた。

 

(2)

 4日付報道は,国立統計局(INE)のデータによると,本年第1四半期の輸出総額が16億9,470万米ドルとなり 昨年同期(16億4,380万米ドル)との比較で3.1%上回った旨報じた。内訳は下記表のとおり。
 

主な輸出分野 2017年第1四半期 2016年第1四半期
炭化水素 5億3,610万米ドル 6億 810万米ドル
鉱物資源 5億2,180万米ドル 3億8,660万米ドル
製造業 5億4,400万米ドル 5億4,150万米ドル
農産品 7,540万米ドル 8,090万米ドル

 

また,本年同期の輸入総額は22億810万米ドル(昨年同期20億850万米ドル)で,貿易赤字は5億1,340万米ドルとなった(昨年同期3億6,470万米ドル)。


(3)

 6日付報道は, INEが公表したデータによると,本年4月のインフレ率は先月比でマイナス0.41%となり,また本年第1四半期のインフレ率は0.07%となった旨報じた。政府は,本年全体のインフレ率が5%より低くなるとの予測を示した。


(4)

 11日, 全国工業会議所(CNI)が主催した経済フォーラムにおいて,4名の経済専門家(モラレス元ボリビア中央銀行(BCB)総裁,グレベ元経済開発大臣,ガルシア元CAF総裁,トレ元世界銀行エコノミスト)は, 当国の経済バランスを維持するために,経済の多様化,投資に有利な環境醸成,制度の改善,汚職撲滅の強化という四つの方策を提案した。


(5)

 12日付報道によると,クシカンキ経済財政省国債公的信用担当次官は,2016年の外国直接投資総額が10億8,400万米ドルとなり, 15年比で7%減少したと発表した。


(6)

 16日,ラモス・ボリビア中央銀行(BCB)総裁は,資金の流動性を改善するため,法定準備金に関し,外貨預金については10%(66.5%から56.5%),ボリビアーノス預金については1%(12%から11%)引き下げると発表した。本決定により,金融システムに40億ボリビアーノス(5億7,400米ドル)が投入されることになる。同総裁によれば,この数か月間,主に企業収益税(IUE)の支払により資金の流動性が低下した。また同総裁は,インフレを避けるために,為替レートは維持すると述べた。


(7)

 16日ボリビア経団連は,本法案により,企業の私有財産が没収され,当国で新規に企業を開設する可能性がなくなるとの懸念を表明した。

 17日,モラレス大統領は本法案が企業の財産没収を目指すものであるとの指摘を否定した。同日ゴンサレス上院議長は,本法案が15日に下院を通過したが,審議は一時中断しており,法案の適用範囲を説明するために民間企業との会合を設ける予定であると述べた。


(8)

 23日付報道は,経済財政省の発表によると,2016年の炭化水素税(IDH)が44.5%,企業収益税(IUE)が15.6%減少した旨報じた。

 25日付報道は,同省のHPに公表されたデータによると,本年2月のIDHが,昨年同月比で25%減少し,1億4,000万米ドルとなった(2016年は1億8,800万米ドル)旨報じた。


2 鉱物資源・石油・天然ガス

(1)リチウム関連

 26日付報道によると,エネルギー省蒸発資源局(GNRE)は,ウユニ塩湖の「炭酸リチウム産業プラントの建設,設置及び始動」プロジェクトに関する2回目の公募(企業の関心表明)を25日に締切ったところ,17社から関心表明があったと発表した。


(2)炭化水素分野及び鉱物分野の国営企業

 4日付報道によると,経済財政省は,ボリビア石油公社(YPFB)とボリビア鉱山公社(COMIBOL)の2014年から16年の売上総利益が,52.5%減少したと発表した。

3 その他(西企業の国営化に対する賠償)

 11日,コチャバンバ市で,クラロス公共事業大臣と西ABERTIS社役員は,ボリビア空港サービス公社の株式の国有化(2013年2月に国営化しSABSA設立)に関し,ABERTIS社に対する2,300万米ドルの賠償金支払のための最終的な和解合意書に署名した。当初,ABERTIS社は8,550万米ドルの賠償を求めていた。

(了)