海外安全対策情報 (2019年1月~3月)

1 社会・治安情勢

 ボリビア国内各地で政治的要求に基づく行進,集会,道路封鎖等の抗議活動が頻繁に行われている。
 2018年2月,オルロ市でのカーニバルにおいて,複数の爆発が発生した。2018年5月,ラパス県エルアルト市で,エルアルト公立大学学生ら関係者が予算増大を求める抗議デモ中,警察官の発砲により学生1名が死亡した。ラパス市内では,警官隊と衝突した学生らの一部が,石,爆竹,火炎瓶等を使用した抗議活動を行った。
 2018年8~9月,ラパス県ユンガス地方のコカ栽培者らが,政府のコカ葉伐採政策に反対し,武装住民がコカ葉伐採共同作業部隊及び治安部隊を待ち伏せて攻撃し,警察官1名が死亡,8名が負傷した。これを受け治安部隊と住民らが再び衝突し,コカ栽培者2名が死亡した。
 2018年12月,最高選挙裁判所による現大統領・副大統領の再立候補認定に抗議する反政府派が,全国規模でのストライキ,道路封鎖などの抗議活動を実施した。ラパス市の最高選挙裁判所前では,反政府派の一部が,同裁判所を警備する警察官に対し投石し,火をたいて規制線のロープを燃やすなどしたため,警察官は催涙ガスやを使用し,抗議活動を鎮圧した。また,サンタクルス市では,県裁判所前において激しい抗議活動が実施され,同裁判所への放火や,国営企業の出入口を損壊するなどの事態となった。
 サンタクルス市では,路上販売の禁止及びミニバスの入域規制を行う市当局に反対する商人や運転手等の抗議デモが,市内で頻発している。また,2019年3月に開始された国民皆保険制度をめぐり,サンタクルス県庁が適用を拒否して政府と対立し,市民や医療関係者を巻き込んだ抗議デモも発生している。
 本年10月20日に実施が予定されている大統領選挙及び総選挙に向け,国内各地において,反政府派による抗議活動及び政府支持派による活動の活発化が予想される。

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向


 (1) 犯罪の傾向

 首都ラパス市及び隣接するエルアルト市においては,首締め強盗,置き引き,スリ及び偽警察官による詐欺の被害が邦人旅行者を含め頻発しており,十分な警戒が必要。特に,ラパス市のサンフランシスコ教会及びバスターミナル近辺では,邦人旅行者に対する偽警察官による詐欺事件が続発しており,十分注意する必要がある。エルアルト市では,殺人事件等の凶悪犯罪も頻発している。
 サンタクルス市の治安は,地方からの人口流入,麻薬密輸関係者による犯罪件数は横ばいであるが,発生する犯罪の多くは,薬物購入資金を目的とするものであり,麻薬密売組織間の抗争に一般市民が巻き込まれることもあるので,十分注意する必要がある。また,携帯電話等の強盗が頻発しているため,路上や乗物内での携帯電話の使用を避ける必要がある。

 (2) 邦人被害事案

 1月12日夜,ウユニ発ラパス行き深夜バスにおいて,邦人男性旅行者が足下に置いたバッグの中から,スマートフォン等の貴重品と一緒に旅券を盗まれた。

 3月24日夜から25日未明にかけて,アルゼンチンとの国境沿いのビジャソン市からウユニ市行きの深夜バスにおいて,邦人男性旅行客がパソコン等の入ったバッグを網棚に置いたところ,バッグごと盗難被害にあった。

 (3) 邦人以外の被害事案等
 
 1月4日,ラパス市のバスターミナル付近で男女6人組の強盗団が逮捕された。強盗団は,バスターミナルやラパス市内の複数の広場付近で、一人で歩いている男性を狙って,被害者の前で男女のカップルの喧嘩を装い,喧嘩に気を取られている被害者に襲いかかり首を絞め,共犯者が財布,携帯電話等を奪い取る手口で犯行を重ねていた。

 1月10日,ラパス県で,ひったくり,空き巣狙い,強盗,自動車盗を敢行していた4つの犯罪グループが検挙された。ハラドーレスと呼ばれるひったくりのグループは,車両を使って同市パサンケリ地区で女性のバッグをひったくり,逃走中に車両が横転し逮捕された。イバンシートスとよばれるグループは,エルアルト市内で金融機関やガソリンスタンドで強盗を繰り返していたが,警察との銃撃戦により検挙された。モンレロスと呼ばれる空き巣狙いグループは,ラパス市内で空き巣狙いを敢行中,帰宅した家人に発見され逮捕された。アウステロスと呼ばれる自動車盗グループは,ラパス県内で犯行に及び,エルアルト市で盗難車両を売りさばいていたが,警察の捜査の末,逮捕された。

 1月20日,タリハ県からチュキサカ県へ向かい走行していたバスが,100メートルの高さの崖から転落し,アルゼンチン人4人を含む13名が死亡した。警察の捜査では,事故の原因はブレーキの破損とみられている。

 1月22日,ラパス県ユンガス地方のコロイコ市へ向かう通称「デス・ロード」において,自転車ツアーに参加していたニュージーランド人男性(27歳)が,コントロールを失い崖から転落して死亡した。

 2月11日,ベニ県ユクモ市のガソリンスタンドに,ブラジル人と思われる5人の武装集団が押し入り,現金16万ボリビアーノスを奪って,同スタンド責任者の車両を奪い逃走した。

 2月12日,コチャバンバ県シペシペ市で,生後2か月の乳児を450米ドルで売買しようとした父親と,乳児を購入しようとしていた60歳代の女性が現行犯逮捕された。

 2月15日,サンタクルス市の中心部にある金融会社に,バイクに乗った二人組が押し入り,銃を社員に突きつけ10万米ドルを強奪し逃走した。

 2月25日午後9時ころ,オルロ市内で歩行中の女性(84歳)が,路上の野良犬3匹に襲われ複数箇所を咬まれ,死亡した。

 3月23日,サンタクルス市内で,外国人を狙い複数の強盗事件を起こしていた元警察官の男女が逮捕された。犯人らは,警察官の制服を着てインターポールだと称して外国人を呼び止め車両に乗せ,銃器による脅迫や暴行により強盗を行っていた。

3 テロ・爆弾事件発生状況

 1月14日,ポトシ市中心部にあるポトシ県庁及び県議会の施設に爆弾を仕掛けたとの脅迫があった。同日,ポトシ市中央広場では県知事主催の行事が行われていたが中止となり,人々を避難させて警察が検索したが,爆発物は発見されなかった。
 
 1月23日,コチャバンバ市のショッピングセンターの1階トイレで爆発が起きた。建物は破損したが,けが人はなかった。同日夜,19歳の男性が犯人として逮捕されたが動機は不明。
   また,同日,同市の新聞社に対し,上記ショッピングセンターにおける爆発の記事を同日午後9時までに削除しなければ,新聞社に爆発物を仕掛けるとの脅迫メッセージが送付されたが,爆発物は発見されなかった。

4 誘拐・脅迫事件発生状況

 2月6日,サンタクスル県プエルト・キロハ市で,両替商の男性が,警察官の制服を着た偽警察官3人に拘束され誘拐された。犯人らは2万米ドルの身代金を要求したが,警察の捜査を察知したことから,被害者が所持していた現金4千米ドルを奪い,被害者を解放した。

5 日本企業の安全に係わる諸問題

 3月12日,ミネラ・サンクリストバル社労働組合関係者等が,ラパス市内において給与問題に関する抗議行進を行い,ダイナマイトを路上爆発させる事態もあったが,けが人等はでなかった。