海外安全対策情報(2021年10月~12月)

令和4年2月8日

1.社会・治安情勢

 ボリビア国内各地では、政治的要求に基づく各職業団体、労働組合、市民団体、学生によるデモ行進、集会、道路封鎖等の抗議活動が頻繁に行われている。11月には、ボリビア各地の市民団体及び各職業団体等が、新法の可決に反対したストライキを実施したほか、12月にはポトシ市民委員会元委員長が逮捕されたことによる抗議活動が実施された。
 今後、アニェス前暫定政権関係者の司法手続の推移、その他職業団体、労働組合等による政治的要求、新型コロナウイルスの感染状況の変化等により社会・治安情勢が変化する可能性もあることから、引き続き政治・社会・治安情勢に十分注意する必要がある。 

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)犯罪の傾向

 エル・アルト市を中心として首締め強盗、置き引き、スリ及び偽警察官による犯罪が発生しているほか、拳銃や刃物を使用した強盗や女性を狙った強姦が発生しているため十分な警戒が必要である。一般的な対策としては、市場・繁華街等に行く際には多額の現金を持たず、貴重品はリュックサックなど目の届かないところには入れない。また、自身を狙っている不審者がいないか周囲を見渡す等の警戒を怠らない。万が一、犯罪に遭遇した場合は、犯人が拳銃や刃物を所持している場合もあるので、無理に抵抗はせず、可能な限り速やかに警察へ被害の届け出を行う。

(2)邦人被害事案
  特段なし。

(3)邦人以外の被害事案

 10月26日、エル・アルト市3月6日通りでラパス市及びエル・アルト市間を運行するミニバスに扮した6人組が首絞め強盗をしていたところ、現場に居合わせた警察官に逮捕された。

 10月27日、エル・アルト市でタクシー運転手が酒に酔った乗客に睡眠薬を混入した酒を飲ませ、眠ったところで金品を盗み、乗客が女性であれば強姦をしていた。

 11月1日、エル・アルト市エクス・トランカ地区で留守宅民家に侵入し金品及び車両2台を盗もうとした4人組が、警察官に逮捕された。4人組が逮捕時に使用していた車両には他の民家で盗まれた金品が積まれていた。

 11月20日、エル・アルト市6月6日地区で男女4人組が民家に侵入し拳銃を使用したうえ、現金3万2千ボリビアーノスを奪い逃走した。目撃者によれば、事件発生前に民家付近に不審者が徘徊していた。

 12月15日、観光地バリェ・デ・ラス・アニマスで拳銃を所持した2人組が観光で訪れていた男性を襲い、カメラ一式を強奪された。過去にも観光客及び近くに住む女性も被害に遭っている。

 12月17日、コチャバンバ市の車両販売店に拳銃を所持した男性が強盗に押し入り、現金6千ボリビアーノス及び130ドルを奪い逃走した。本事件では、警備員が肩を撃たれ怪我をした。

 12月27日、エル・アルト市10月12日地区で男性が男女4人組に襲われ、刃物で切り付けられうえ、出血多量で死亡した。

 12月30日、エル・アルト市フランコ・バリェ通りでデリバリー業者を装い強盗をしていた3人組が逮捕された。

3 テロ・爆弾事件状況

(1)10月7日、ラパス市ビリャ・ファティマ地区のコカ葉栽培者協会付近で爆発事件が発生した。当局によれば、爆発による死傷者は発生していない。

(2)11月24日、ラパス市ポトシ通りのカトリック教会の施設入口で爆発事件が発生した。当局によれば、バイオセキリティースーツを着た人物が爆発物を置いて逃走した数十秒後爆発したが、爆発による死傷者は発生しなかった。

4 誘拐・脅迫事件発生状況

 12月23日、ラパス市マックス・パレーデス地区ブエノス・アイレス通りで、25歳~30歳位の女性が3ヶ月の赤ちゃんを誘拐した。赤ちゃんの母親がチョロルケ通りにあるトイレに行くため、女性に3ヶ月になる自分の赤ちゃんを預けたが、女性は母親がトイレに行っている間に、赤ちゃんを連れ去った。現在、女性と赤ちゃんは行方不明となっている。

5 日本企業の安全に関わる諸問題

 特段なし。