海外安全対策情報 (2021年4月~6月)
令和3年7月13日
1 社会・治安情勢
(1) これまでもボリビア国内各地では、政治的要求等に基づく各職業団体、労働組合、市民団体、学生による行進、集会、道路封鎖等の抗議活動が頻繁に行われている。4月には医療従事者による衛生緊急事態法廃止を求めるストライキが行われたほか、5月及び6月には空港関係当局(AASANA)労働組合による給料支払い問題を巡ってストライキが行われ、国内線一部運休等が発生した。
(2) 2020年11月8日にアルセ政権が発足し、大きな混乱はなく政権交代が行われた。2021年3月7日に実施された地方選挙による当選者の就任は5月3日に平穏裏に実施され、新たな地方政府も発足した。
(3) 新型コロナウイルス(COVID-19)第三波が到来し、6月後半からは収束傾向にあるものの、多数の新規感染者及び死亡者が発生している。多くの地方政府は、感染予防対策として、交通機関については人、公共交通機関及び自家用車・バイク・自転車等一般車両の通行時間制限を設け、経済活動においては市営市場、スーパーマーケット及びレストラン等の経済活動の営業時間及び収容人員制限を設けている。
(4) 3月13日にアニェス前暫定大統領及び当時の大臣2名ほか前暫定政権関係者が2019年11月のテロ、扇動及び陰謀の罪状に関与した容疑で逮捕・拘禁されたことを契機に、サンタクルス市、ラパス市、コチャバンバ市、ポトシ市、トリニダー市などの県都において、逮捕・拘禁された前政権関係者の釈放を求める市民団体主導の大規模な抗議活動が行われている。他方、現MAS党政権を支持する複数の社会団体は、2019年11月の多数の犠牲者が発生した事案の裁きを求め、各地で集会やデモ行進を実施している。
(5) 今後、前暫定政権関係者の司法手続の推移、その他労働組合等による政治的要求、新型コロナウイルスの感染状況の変化等により社会・治安情勢が変化する可能性もあることから、引き続き政治・社会・治安情勢に十分注意する必要がある。
(2) 2020年11月8日にアルセ政権が発足し、大きな混乱はなく政権交代が行われた。2021年3月7日に実施された地方選挙による当選者の就任は5月3日に平穏裏に実施され、新たな地方政府も発足した。
(3) 新型コロナウイルス(COVID-19)第三波が到来し、6月後半からは収束傾向にあるものの、多数の新規感染者及び死亡者が発生している。多くの地方政府は、感染予防対策として、交通機関については人、公共交通機関及び自家用車・バイク・自転車等一般車両の通行時間制限を設け、経済活動においては市営市場、スーパーマーケット及びレストラン等の経済活動の営業時間及び収容人員制限を設けている。
(4) 3月13日にアニェス前暫定大統領及び当時の大臣2名ほか前暫定政権関係者が2019年11月のテロ、扇動及び陰謀の罪状に関与した容疑で逮捕・拘禁されたことを契機に、サンタクルス市、ラパス市、コチャバンバ市、ポトシ市、トリニダー市などの県都において、逮捕・拘禁された前政権関係者の釈放を求める市民団体主導の大規模な抗議活動が行われている。他方、現MAS党政権を支持する複数の社会団体は、2019年11月の多数の犠牲者が発生した事案の裁きを求め、各地で集会やデモ行進を実施している。
(5) 今後、前暫定政権関係者の司法手続の推移、その他労働組合等による政治的要求、新型コロナウイルスの感染状況の変化等により社会・治安情勢が変化する可能性もあることから、引き続き政治・社会・治安情勢に十分注意する必要がある。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)犯罪の傾向
ア 現在、感染防止対策による外出制限などの影響を受け、一時的に街頭における犯罪は減少している。しかし、今後、経済情勢の悪化の影響を受け犯罪が増加し治安が悪化する可能性も考えられ、またCOVID-19に関連したサイバー犯罪や詐欺事件等の発生が増加していることから、十分注意が必要である。
イ ラパス市及びエルアルト市では、COVID-19の影響により観光客が減少したため、主に観光客を対象とした偽警察官による詐欺事件などの発生は減少している。ラパス市ソナスル地区では、弁護士のふりをして民家に電話を掛け、家族が逮捕されたので弁護士費用を支払うように申し向け現金をだまし取る「振り込め詐欺」が発生している。
ウ サンタクルス市では、犯罪件数は減少傾向にあるものの、依然として、強盗、傷害、盗難等が多発しており、他に脅迫事件、武装強盗及び振り込み詐欺も発生している。オートバイを使った犯罪も頻発しており、特にヘルメット着用の男性二人組のオートバイは強盗やひったくりを犯す可能性が高いとされている。
エ 一般的な対策としては、繁華街・市場等に行く際には多額の現金を持たない、貴重品はリュックサックなど目の届かないところには入れず、自分の目の届く場所に携帯する等の注意が必要である。万が一、犯罪に遭遇した場合は、犯人が拳銃を所持している場合もあるので、無理に抵抗せず、可能な限り速やかに警察へ被害の届け出を行う。自宅等から外出する際は、施錠確認を徹底し、夜間であれば屋内照明をつけたまま外出することが望ましい。
オ また、サンタクルスの詐欺組織がSNSにて信頼できる企業等の関係者になりすまし、相手を安心させた上で、商品を販売すると見せかけ、銀行振込等により現金をだまし取る詐欺事件が横行している。
(2)邦人被害事案
なし
(3)邦人以外の被害事案等
ア 4月6日、ラパス市ミラフローレス地区の民間病院で、検診に訪れた21歳の女性に痛み止めの薬と偽り睡眠薬を投与、意識不明になった女性に性的暴行を加えた。
イ 4月22日、サンタクルス市内で自動車から降りてきた三人組の強盗が、通行人の男性を刃物で刺し、男性が所持していた携帯電話とリュックサックを奪い逃走した。被害にあった男性は死亡した。
ウ 4月23日、サンタクルス市クマビ通りのウェスター・ユニオンの支店に銃を持った男三人組が強盗に入り現金を奪い逃走した。
エ 4月23日、ベニ県サンタ・アナ・デ・ヤクマ市で麻薬密売に係る銃撃戦が発生し、死者四名を含む一人が大怪我を負った。
オ 5月5日、ラパス市ビリャ・エル・カルメン地区で25歳の女性がバイクに乗った男二人組に強盗に遭い殺害された。女性は被害者を受ける前に銀行で多額の現金を引き出していた。
カ 5月6日、コチャバンバ県チャパレ地方で男七名及び女二名の偽警察官グループが捕された。同犯罪グループは、チャパレ地方以外にサンタクルス及びタリハ県でも犯行を起こしており、同犯罪グループのリーダーは強盗、窃盗、強姦等の犯罪歴がある危険人物であった。
キ 5月27日、エルアルト市アルト・リマ地区で、6匹の犬に襲われた40代の男性が死亡した。犬6匹のうち4匹が捕獲され、飼い主が2人逮捕された。
ク 6月4日、ラパス市ハンパトゥーリ・マクロ地区にある観光スポット「チンチャヤの道」にあるロロコタトンネルで、ツアーガイド数名が銃を持った男達に金品を奪われた。
3 テロ・爆弾事件発生状況
なし
4 誘拐・脅迫事件発生状況
5月1日、ラパス市で1件及びエルアルト市で2件の誘拐未遂事件が発生した。ラパス市では、カラコト地区16番通りにおいて一人で歩いていた25歳の女性が白い車両に乗った男二組に誘拐されそうになったが、抵抗し逃げた。2人のうち車を運転していた男がその後逮捕された。エルアルト市で同じく女性が車両に乗った男性に誘拐されそうになったが、抵抗し逃げた。しかし、車両で引きずられたことにより、腕に大怪我を負った。他、エルアルト市では、4歳の少女が23歳の男に誘拐されたが、翌日に家族の下へ返された。
5 日本企業の安全に係わる諸問題
なし