海外安全対策情報(2019年7月~9月)
令和元年10月8日
1 社会・治安情勢
ボリビア国内各地で政治的要求に基づく行進,集会,道路封鎖等の抗議活動が頻繁に行われている。
2018年2月,オルロ市でのカーニバルにおいて,複数の爆発が発生した。2018年5月,ラパス県エルアルト市で,エルアルト公立大学学生ら関係者が予算増大を求める抗議デモ中,警察官の発砲により学生1名が死亡した。ラパス市内では,警官隊と衝突した学生らの一部が,石,爆竹,火炎瓶等を使用した抗議活動を行った。
2018年8~9月,ラパス県ユンガス地方のコカ栽培者らが,政府のコカ葉伐採政策に反対し,武装住民がコカ葉伐採共同作業部隊及び治安部隊を待ち伏せて攻撃し,警察官1名が死亡,8名が負傷した。これを受け治安部隊と住民らが再び衝突し,コカ栽培者2名が死亡した。
2018年12月,最高選挙裁判所による現大統領・副大統領の再立候補認定に抗議する反政府派が,全国規模でのストライキ,道路封鎖などの抗議活動を実施した。ラパス市の最高選挙裁判所前では,反政府派の一部が,同裁判所を警備する警察官に対し投石し,規制線のロープを燃やすなどしたため,警察官は催涙ガスを使用し,抗議活動を鎮圧した。また,サンタクルス市では,県裁判所前において激しい抗議活動が実施され,同裁判所への放火や,国営企業の出入口を損壊するなどの事態となった。
2019年6月,ラパス県ユンガス地方のコカ栽培者が,反政府抗議活動を活発化し,ラパス市とコロイコ市を結ぶ道路を封鎖するなどした。道路封鎖を解除しようとする警官隊に対し,住民が石やダイナマイトで抵抗するなど一部過激化し,また,警官隊も,道路封鎖解除のために催涙ガスを使用して制圧するなどし,逮捕者も出た。
2019年8月,ラパス市による市バスの新ルート開通に伴い,ミニバス運転手らの運輸労働組合が,南地区をはじめとする新ルート周辺地区において抗議活動を行った。道路封鎖を解除しようとする住民と抗議集団が衝突し,投石などにより市民が多数負傷し,市バスが破損する暴力的事態となったことから,警官隊が催涙ガスなどを使用し鎮圧した。
2019年9月,ポトシ県ウユニ市で,市役所に抗議するストライキが複数回実施され,市内の交通が麻痺し,邦人観光客を含む外国人観光客が同市内で数日間足止めされる事態となった。
サンタクルス市では,路上販売の禁止及びミニバスの入域規制を行う市当局に反対する商人や運転手等の抗議デモが,市内で頻発している。また,2019年3月に開始された国民皆保険制度をめぐり,サンタクルス県庁が適用を拒否して政府と対立し,市民や医療関係者を巻き込んだ抗議デモも発生している。8月下旬からは職務の制度化や法の遵守と整備等を求め,医療関係者によるストライキが40日以上続いているが,政府との調整は難航し解決には至っていない。
また本年12月の高速バス運行を目指し,サンタクルス市内第一環状線沿いで大規模な工事が進められているが,右工事による通行止めで慢性的な交通渋滞が発生しており,工事現場付近を通行する際には注意が必要である。更に,本年9月には,市内においてサンタクルス市役所の支持派と反対派が衝突する暴力的事案となり,負傷者及び逮捕者が出た。
本年10月20日に実施される大統領選挙及び総選挙に向け,国内各地において,各種団体による示威行動や,反政府派による抗議活動及び政府支持派による活動が活発化している。
2018年2月,オルロ市でのカーニバルにおいて,複数の爆発が発生した。2018年5月,ラパス県エルアルト市で,エルアルト公立大学学生ら関係者が予算増大を求める抗議デモ中,警察官の発砲により学生1名が死亡した。ラパス市内では,警官隊と衝突した学生らの一部が,石,爆竹,火炎瓶等を使用した抗議活動を行った。
2018年8~9月,ラパス県ユンガス地方のコカ栽培者らが,政府のコカ葉伐採政策に反対し,武装住民がコカ葉伐採共同作業部隊及び治安部隊を待ち伏せて攻撃し,警察官1名が死亡,8名が負傷した。これを受け治安部隊と住民らが再び衝突し,コカ栽培者2名が死亡した。
2018年12月,最高選挙裁判所による現大統領・副大統領の再立候補認定に抗議する反政府派が,全国規模でのストライキ,道路封鎖などの抗議活動を実施した。ラパス市の最高選挙裁判所前では,反政府派の一部が,同裁判所を警備する警察官に対し投石し,規制線のロープを燃やすなどしたため,警察官は催涙ガスを使用し,抗議活動を鎮圧した。また,サンタクルス市では,県裁判所前において激しい抗議活動が実施され,同裁判所への放火や,国営企業の出入口を損壊するなどの事態となった。
2019年6月,ラパス県ユンガス地方のコカ栽培者が,反政府抗議活動を活発化し,ラパス市とコロイコ市を結ぶ道路を封鎖するなどした。道路封鎖を解除しようとする警官隊に対し,住民が石やダイナマイトで抵抗するなど一部過激化し,また,警官隊も,道路封鎖解除のために催涙ガスを使用して制圧するなどし,逮捕者も出た。
2019年8月,ラパス市による市バスの新ルート開通に伴い,ミニバス運転手らの運輸労働組合が,南地区をはじめとする新ルート周辺地区において抗議活動を行った。道路封鎖を解除しようとする住民と抗議集団が衝突し,投石などにより市民が多数負傷し,市バスが破損する暴力的事態となったことから,警官隊が催涙ガスなどを使用し鎮圧した。
2019年9月,ポトシ県ウユニ市で,市役所に抗議するストライキが複数回実施され,市内の交通が麻痺し,邦人観光客を含む外国人観光客が同市内で数日間足止めされる事態となった。
サンタクルス市では,路上販売の禁止及びミニバスの入域規制を行う市当局に反対する商人や運転手等の抗議デモが,市内で頻発している。また,2019年3月に開始された国民皆保険制度をめぐり,サンタクルス県庁が適用を拒否して政府と対立し,市民や医療関係者を巻き込んだ抗議デモも発生している。8月下旬からは職務の制度化や法の遵守と整備等を求め,医療関係者によるストライキが40日以上続いているが,政府との調整は難航し解決には至っていない。
また本年12月の高速バス運行を目指し,サンタクルス市内第一環状線沿いで大規模な工事が進められているが,右工事による通行止めで慢性的な交通渋滞が発生しており,工事現場付近を通行する際には注意が必要である。更に,本年9月には,市内においてサンタクルス市役所の支持派と反対派が衝突する暴力的事案となり,負傷者及び逮捕者が出た。
本年10月20日に実施される大統領選挙及び総選挙に向け,国内各地において,各種団体による示威行動や,反政府派による抗議活動及び政府支持派による活動が活発化している。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)犯罪の傾向
サンタクルス市の治安は,地方からの人口流入,麻薬密輸関係者による犯罪件数は横ばいである。特に,麻薬密売組織間の抗争に一般市民が巻き込まれることもあるので,十分注意する必要がある。
(2)邦人被害事案
7月24日,邦人男性旅行者がコチャバンバ発スクレ行きの長距離夜行バスに乗車しパソコン,電子辞書,現金が入った荷物を膝の上に抱えて着席していたところ乗務員と思われる男性から荷物を頭上の荷物棚へ上げることを指示された。バス発車後に睡眠し,目が覚めて荷物を確認したところ,荷物が盗まれたことが判明した。
(3)邦人以外の被害事案等
ア 7月1日,エルアルト空港において,親族を見送りに行ったボリビア人男性(42歳)が,空港内の店舗でいきなり見知らぬ男に暴行を受け,顔面を骨折した。
イ 7月4日,サンタクルス市のサッカーチームの副会長の男性が,コロンビア人と思われる男に店舗から出てきたところを待ち伏せされ,けん銃で撃たれて死亡した。金品は奪われておらず,麻薬関係の事件とみられている。
ウ 7月6日,警察は,ラパス市ビジャ・ファティマ地区で警察官を装い犯罪に及んでいた3人組を逮捕したと発表した。同人らは,偽造した警察官の身分証を使い,外国人観光客やラパス市及びユンガス地方で行商を行っている人を騙して車に乗せ込み,強盗していた。
エ 7月9日,警察は,ラパス市内で,トレーラー運転手協会のパーティーに,ダンサーの振りをして入り込み,パーティー参加者に睡眠薬の入った酒を勧め,金品を盗んだ男女14人を逮捕したと発表した。
オ 7月12日未明,パンド県コビハ市において,男4人組が銀行のATM機に爆発物を仕掛け破壊させ,現金を奪った。
カ 7月23日,コチャバンバ市の外貨両替店において,客を装い入店した二人組が,銃で店員を脅し,2万ボリビアーノスを奪い逃走した。
キ 8月1日,サンタクスル市内で,タクシーに乗車した男女のカップルが運転手に酒を勧められた酒を飲んだ後に意識をなくしたところ,男性は途中で路上に放置され,女性は強姦されて携帯電話を奪われた。
ク 8月1日,ラパス市内ミラフローレス地区及びソポカチ地区で,車両を利用したひったくり及び車上狙いを敢行していたボリビア人とペルー人が逮捕された。
ケ 8月4日午後8時ころ,チュキサカ県スクレ市近郊のガソリンスタンドに,銃を持った強盗3人組が押し入り,売上金15万ボリビアーノスを奪い逃走した。
コ 8月13日,警察は,前年から強盗,強姦の容疑で指名手配していた男を逮捕したと発表した。その男は,ラパス市ミラフローレス地区にあるディスコの前で,タクシーを装い客を乗せ,強盗や強姦を敢行していた。
サ 8月24日,ラパス市内において,早朝にATMで現金を下ろす人を狙い強盗を敢行していた5人組が逮捕された。
シ 8月24日,ラパス県エルアルト市において,銃を持った男6人組が鉱山業経営者の住居に押し入り,家族を緊縛し,現金を奪って逃走した。
ス 9月1日,ラパス市のロープウェイ白色線キャビン内で,乗客の男性が,同一キャビンに乗り合わせた酔った男性にいきなり顔面を殴られ,鼻を骨折する大けがをした。
セ 9月21日,ラパス市ソポカチ地区のアパートに侵入したコロンビア人男性が逮捕された。同人は,同アパートの居住者が出入りする際にアパート内に入り込み,居室前で嘘を言ってドアを開けさせ,強盗しようとしていた。逮捕された際には,ドライバーなどの侵入工具を多数所持していた。
ソ 9月21日早朝,サンタクルス県ワルネス市内において,女性が,バイクに乗った男二人組に襲われ,宝石や現金の入ったバッグを奪われそうになった。女性が抵抗すると,男一人が発砲した。女性がバッグを離さなかったことから,二人組は何も奪わずに逃走した。
タ 9月22日早朝,ラパス市ミラフローレス地区で男性の遺体が発見された。頭部及び顔面に大きな鈍器で殴られた傷があり,捜査の結果,睡眠薬強盗(ピルドリータス)により金品を奪われ,殺害されたとみられる。
サンタクルス市の治安は,地方からの人口流入,麻薬密輸関係者による犯罪件数は横ばいである。特に,麻薬密売組織間の抗争に一般市民が巻き込まれることもあるので,十分注意する必要がある。
(2)邦人被害事案
7月24日,邦人男性旅行者がコチャバンバ発スクレ行きの長距離夜行バスに乗車しパソコン,電子辞書,現金が入った荷物を膝の上に抱えて着席していたところ乗務員と思われる男性から荷物を頭上の荷物棚へ上げることを指示された。バス発車後に睡眠し,目が覚めて荷物を確認したところ,荷物が盗まれたことが判明した。
(3)邦人以外の被害事案等
ア 7月1日,エルアルト空港において,親族を見送りに行ったボリビア人男性(42歳)が,空港内の店舗でいきなり見知らぬ男に暴行を受け,顔面を骨折した。
イ 7月4日,サンタクルス市のサッカーチームの副会長の男性が,コロンビア人と思われる男に店舗から出てきたところを待ち伏せされ,けん銃で撃たれて死亡した。金品は奪われておらず,麻薬関係の事件とみられている。
ウ 7月6日,警察は,ラパス市ビジャ・ファティマ地区で警察官を装い犯罪に及んでいた3人組を逮捕したと発表した。同人らは,偽造した警察官の身分証を使い,外国人観光客やラパス市及びユンガス地方で行商を行っている人を騙して車に乗せ込み,強盗していた。
エ 7月9日,警察は,ラパス市内で,トレーラー運転手協会のパーティーに,ダンサーの振りをして入り込み,パーティー参加者に睡眠薬の入った酒を勧め,金品を盗んだ男女14人を逮捕したと発表した。
オ 7月12日未明,パンド県コビハ市において,男4人組が銀行のATM機に爆発物を仕掛け破壊させ,現金を奪った。
カ 7月23日,コチャバンバ市の外貨両替店において,客を装い入店した二人組が,銃で店員を脅し,2万ボリビアーノスを奪い逃走した。
キ 8月1日,サンタクスル市内で,タクシーに乗車した男女のカップルが運転手に酒を勧められた酒を飲んだ後に意識をなくしたところ,男性は途中で路上に放置され,女性は強姦されて携帯電話を奪われた。
ク 8月1日,ラパス市内ミラフローレス地区及びソポカチ地区で,車両を利用したひったくり及び車上狙いを敢行していたボリビア人とペルー人が逮捕された。
ケ 8月4日午後8時ころ,チュキサカ県スクレ市近郊のガソリンスタンドに,銃を持った強盗3人組が押し入り,売上金15万ボリビアーノスを奪い逃走した。
コ 8月13日,警察は,前年から強盗,強姦の容疑で指名手配していた男を逮捕したと発表した。その男は,ラパス市ミラフローレス地区にあるディスコの前で,タクシーを装い客を乗せ,強盗や強姦を敢行していた。
サ 8月24日,ラパス市内において,早朝にATMで現金を下ろす人を狙い強盗を敢行していた5人組が逮捕された。
シ 8月24日,ラパス県エルアルト市において,銃を持った男6人組が鉱山業経営者の住居に押し入り,家族を緊縛し,現金を奪って逃走した。
ス 9月1日,ラパス市のロープウェイ白色線キャビン内で,乗客の男性が,同一キャビンに乗り合わせた酔った男性にいきなり顔面を殴られ,鼻を骨折する大けがをした。
セ 9月21日,ラパス市ソポカチ地区のアパートに侵入したコロンビア人男性が逮捕された。同人は,同アパートの居住者が出入りする際にアパート内に入り込み,居室前で嘘を言ってドアを開けさせ,強盗しようとしていた。逮捕された際には,ドライバーなどの侵入工具を多数所持していた。
ソ 9月21日早朝,サンタクルス県ワルネス市内において,女性が,バイクに乗った男二人組に襲われ,宝石や現金の入ったバッグを奪われそうになった。女性が抵抗すると,男一人が発砲した。女性がバッグを離さなかったことから,二人組は何も奪わずに逃走した。
タ 9月22日早朝,ラパス市ミラフローレス地区で男性の遺体が発見された。頭部及び顔面に大きな鈍器で殴られた傷があり,捜査の結果,睡眠薬強盗(ピルドリータス)により金品を奪われ,殺害されたとみられる。
3 テロ・爆弾事件発生状況
なし
4 誘拐・脅迫事件発生状況
なし
5 日本企業の安全に係わる諸問題
8月18日から,ミネラ・サンクリストバル社労働組合関係者が,鉱山において,また翌19日からラパス市において,給与問題に関する抗議活動を実施したが,けが人等は出なかった(9月6日まで実施)。