2021年6月 ボリビア経済情勢

令和3年7月9日

1 マクロ経済

(1)               国内債務・対外債務

 経済財政省によれば,国内債務は,2020年12月(102億700万米ドル)から2021年4月にかけて106億4000万米ドルへ増加した。
 また,対外債務は,2020年12月(121億7100万米ドル)から2021年4月にかけて125億1700万米ドルへ増加した。
 ボリビア中央銀行(BCB)によれば,対外債務総額は,GDPの31%に相当している。

(2)               直接外国投資の減少

 BCBによれば,2019年度の直接外国投資は,マイナス2億1700万米ドルだったが,2020年はパンデミックの影響を受け,マイナス10億4800万米ドルとなった。

(3)               外貨準備高

 BCBによれば,6月8日時点での外貨準備高は,48億8300万米ドルで,同年2月から約700万米ドル減少した
 

2 中国及びロシアとの関係

(1)中国・ボリビア関係

26日,ファン・ヤーチョン中国大使は,当地ラ・ラソン紙において,ボリビアにおける天然資源分野での協力及び中国・ボリビア二国間合同委員会の開催等について発言した。同大使は「(コチャバンバ県ボンベオートゥナリ間道路建設や水運強化などの)既に実行中の新規プロジェクトに加えて,我々は新たな領域での協力を模索している。来月,中国はボリビアとの合同委員会を組織し,貿易及び経済にかかる全てのテーマについて議論する予定である」旨述べた。

(2)ロシア・ボリビア関係

 6月2日から5日にかけて,第24回セントピーターズバーグ経済フォーラム(ロシア)が開催され,ボリビア及びロシアは,天然ガス案件投資計画,リチウム開発及び原子力技術研究開発センター(CIDTN)等について協議した。
 アルセ大統領,モリナ炭化水素大臣らは,天然ガス産業プロジェクト立案やガスプロム社(ロシア)との投資計画推進について合意した旨述べ,レデノブ(Mikhail Ledenov)ロシア大使は「プーチン大統領は,ウユニ塩湖におけるリチウム開発にかかる契約締結に向けて,協力の姿勢を示した」旨述べた。
 同大使は,ロシアがリチウム開発において豊富な経験を有し,ボリビアのリチウム分野においてもロシアの参加が不可欠である旨強調した。また,ロシア国営ロスアトム社によるCIDTNの建設が完工間近である旨述べた