草の根無償資金協力:「パココ地区灌漑施設整備計画」引き渡し式

平成27年6月3日

2015.04.07

2015年4月7日(火)、ポトシ県コルケチャカ市にて石橋広毅二等書記官参列の下、草の根・人間の安全保障無償資金協力「パココ地区灌漑施設整備計画」の引き渡し式が実施されました。

同地区は本案件実施前、近隣を通る川から水を引く非常に簡易な灌漑システムしか持たず、灌漑面積は約4ヘクタール(ha)に限られていました。


そのため、農作物の収穫量が少なく、品種も限られていた(主にじゃがいも・キヌア・小麦・ソラマメなどの栽培のみが可能でした)ことから、十分な栄養が摂取できていませんでした。

こうした状況の中、本案件では約3キロメートルの灌漑用水路(灌漑面積約42ha)を同地区に整備しました。

これにより、同地区70世帯の住民が灌漑された農地で栽培を行うことができるようになり、これからはレタスやたまねぎ、にんじんやとうもろこしといった農作物の栽培が可能となります。今後は地域住民約300名の食生活が改善されることが期待されます。

式典に参加した石橋広毅書記官は集まった地域住民に対して、「(こうした)支援を行うことができて光栄である」と述べ、更に「ボリビアの未来のため、供与された灌漑用水路を適切に管理して貰いたい」と話しました。

アガピト・ママニさん (パココ地区在住)

“私たちは今、ソラマメ、ジャガイモ、タマネギ、オオムギなどを栽培することができるようなりました。結氷や霜などの冷害がないときで、大体15キンタル(1キンタル=46kg)ほどを収穫しています。最近、私たちの農作物は環境保護農作物の証明を受けました。この灌漑施設のお陰で、私たちはより多くの水を手に入れることができ、より多くの農作物を作ることができます。この灌漑施設にとても満足しています。私たちにとって水は生命なのです。”

フスティーノ・ママニさん (パココ地区長)

“私たちは水を手に入れました。今、灌漑農地で農作物を栽培しています。そのお陰で、以前には栽培できなかった種類の野菜を収穫できるようになり、私たちや(私たちの)子供の食環境も、大きく改善しました。”