海外安全対策情報(2016年4月~6月)

平成28年7月1日

1.社会・治安情勢

 政治的要求に基づくデモ、道路封鎖、ストライキ等の抗議行動がボリビア国内各地で頻繁に行われている。

 また、ボリビアを含む中南米各国においてジカウィルス感染症が流行しているので留意する必要がある。ボリビアでは特に東部、北部、南部において感染又は感染の疑いのある患者が発生している。

2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)犯罪の傾向

 南米の中では比較的治安が良いとされているものの、首都ラパス市及び隣接するエルアルト市においては、置き引き、スリ及び偽警官による盗難被害が邦人旅行者を含め頻発しており、警戒が必要。特に2015年以降は邦人旅行者に対する首絞め強盗がしばしば発生しているほか、エルアルト市では殺人事件等の凶悪犯罪が頻発している。


(2)邦人被害事案

 特段なし。


(3)邦人以外の被害事案

 4月9日、サンタクルス県サンタクルス市で、警察が巡回中に不審な車両1台を発見、車を調べたところ拳銃及び銃弾等が発見された。乗車していた男2人の自宅を捜索したところ、警察の制服が発見されたことから、偽警官として犯罪を行っていたものと見て警察が調査している。


 4月12日、ラパス県エルアルト市で、性的暴行を受け絞殺されたボリビア空軍の女性兵曹の遺体が発見された。警察の調査によると、被害者は9日の夜、同僚8人とディスコに行き、うち1人の男性兵曹とディスコを出た後、消息を断ったとして、同男性兵曹を殺人の容疑で逮捕した。


 4月19日、ラパス県ラパス市で、警察が人身売買容疑で3人を逮捕した。逮捕されたうち1人は17歳の少女であった。同人がフェイスブックを通じて被害者の少女たちと知り合うという手口で犯行を重ねていた。


 5月2日、タリハ県グランチャコ郡で、放棄された車両1台が発見された。警察が車内を調査したところ、マリファナ408包、計1トン79グラムが発見された。


 5月4日、ラパス県エルアルト市で、男性2人が人身売買の容疑で逮捕された。2013年ラパス県コロイコ市で、12歳の少女の父親ほか男1人が、家賃が払えないことを理由として、性的搾取の目的で50歳男性の家主に自分の娘を引き渡した。


 5月5日、ラパス県エルアルト市でコカイン30包、計30キロ900グラムを所持していた男性が逮捕された。同コカインはペルーからボリビアを経由しブラジルまで運ばれる予定であった。


 5月14日、ラパス県ラ・アスンタ市で、男が元妻の顔と身体を殴って性的暴行を加えたとして警察に逮捕された。


 5月16日、ラパス県ラパス市で、絞殺された35歳の女性の遺体が発見された。


 5月18日、チュキサカ県モンテアグド市で、47歳の男が14歳及び16歳の少年に性的暴行を加えたとして逮捕された。少年らに仕事を与えるという条件で、男と同居させていた。


 5月19日及び20日、ラパス県エルアルト市で、少なくとも11人の首絞め強盗犯が警察に逮捕された。19日、少年が自宅に入ろうとした際に男1人、女2人の3人組に首を絞められ強盗被害にあったが、事件を目撃した母親の通報により、警察に逮捕された。20日、道を歩いていたカップルが19歳~24歳の男女5人組に襲撃されたが、防犯カメラの映像により警察に逮捕された。1時間後、男3人組がカップルを襲っていたところを、巡回していた警察に逮捕された。


 5月29日、パンド県プエルト・エボ村で、ブラジル人の男2人が商店を襲撃。店主の叫び声で駆けつけた警察官が男から発砲を受け、額に銃弾2発を浴び死亡、犯人2人はブラジルへ逃走した。


 6月2日、ラパス県ラパス市で、ラジオタクシー会社マグニフィコ(Magnifico)社の運転手が強盗の容疑で逮捕された。犯人は5月18日、ラジオタクシーを利用した女性客の所持品全てを盗んだ後、離れた場所に客を放置し逃走した。


 6月5日、ラパス県ラパス市で、宿泊施設のトイレにおいて30歳女性の遺体が発見された。警察の調査では、暴行の形跡は見られなかった。


 6月9日、サンタクルス県サンタクルス市で、母親を殺害したとして25歳の男が逮捕された。母親の首を17回刃物で刺し、現金3,600米ドルを奪った。遺体は車内で発見された。


 6月9日、サンタクルス県サンタクルス市で、38歳の女性が銃殺された。防犯カメラの映像に、女性がタクシーから降りて自宅に入ろうとした際、男が発砲しカバンを盗んだ後、共犯者のバイクに乗り逃走した場面が記録されていた。


 6月18日、大統領警備に当たる職員が、制服を着用し銃を持ったまま酔った状態でディスコに行き強盗を企図したとして警察に逮捕された。


 6月24日、子供を学校に連れて行く途中、男性が銃弾5発を受け死亡、妻が銃弾1発を受け負傷した。麻薬取引のトラブルによるものと見られている。


 6月25日、16歳の少年が頭部に銃弾を受け死亡した。犯人にはこれまで9度の刑務所入所歴があった。


3.テロ・爆弾事件発生状況

特段問題なし。

4.誘拐・脅迫事件発生状況

特段問題なし。

5.日本企業の安全に係わる諸問題

特段問題なし。