海外安全対策情報(平成27年第1四半期(平成27年4月~6月))

平成27年6月30日

1.社会・治安情勢

 政治的要求に基づくデモ行進、道路封鎖、ストライキ等の抗議行動がボリビア国内各地で頻繁に行われている。
 5月11日には、道路や病院の整備等を要求し、ラパス・オルーロ間の国道の道路封鎖を行っていた地元住民と、道路封鎖を解除しようとした警察の間で衝突が発生し10名以上の負傷者が発生した。

2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)犯罪の傾向

 首都ラパス市及び隣接するエル・アルト市においては、治安は悪化傾向にあり、特にエル・アルト市では殺人事件が頻発している他、窃盗・売春等の一般犯罪も横行している。


(2)邦人被害事案

① 4月12日、邦人旅行者がウユニ市内のウユニ塩湖を他の旅行者5名とともに旅行代理店の乗用車にて観光していた際に、約20分間、車から降りて写真撮影している間に車内に残していたポシェット(パスポート、クレジットカード及び現金約4000ボリビアーノス等入り)が盗まれていた。


(3)邦人以外の被害事案

① 4月3日、サンタクルス県サンタクルス市にて、25歳の女性が元恋人の22歳の男に口論の後、包丁で12回刺され殺害された。男は逃亡しサンタクルス市内の家屋に潜伏していたが、4日後に警察に発見され逮捕された。


② 4月4日、サンタクルス県サンタクルス市にて、18歳の少女がトラックの運転手にナイフで脅され、性的暴行を受けそうになったが、少女はトラックから飛び降り難を逃れた。


③ 4月8日早朝、ラパス県エル・アルト市内にて拳銃で頭部を撃たれ殺害されたタクシー運転手の死体が発見された他、翌朝、他のタクシー運転手の銃殺死体が発見された。2つの事件は24時間以内に発生しており、いずれもタクシーや所持品は一切奪われていなかった。後日、精神障害があるとみられる男が逮捕された。


④ 4月18日、サンタクルス県サンタクルス市にて、ボリビアに在住する47歳の中国人男性がバイクで近づいてきた2人組に拳銃で撃たれ死亡した。


⑤ 4月21日、チリとの国境付近のタンボ・ケマド地域にて、警察がコンテナ・トラックを検査したところ、コンテナ内の鉄くずの中に隠匿された約654キロのコカインが発見された。コカインはチリのアリカからスペインに向け密輸出される予定であった。


⑥ 5月8日、サンタクルス県サンタクルス市にて、男が大豆の販売代金1万8千米ドル入りのハンドバッグを手に持って歩いていた女性から強引に同バッグを奪い取り、人混みの中に逃走した。


⑦ 5月9日、タリハ県オコノール郡にて、47歳の男が45歳の内縁の妻の家に侵入し、同妻を絞殺した。動機は痴情のもつれとみられている。


⑧ 5月9日から10日にかけて、サンタクルス県サンタクルス市にて、武装した強盗による一般住宅に対する強盗事件が数件発生した。


⑨ 5月14日早朝、コチャバンバ県コチャバンバ市にて、20歳の女が民家に侵入し、住人の32歳と23歳の姉妹を刺殺した。被害者の1人はテコンドーの達人であった。


⑩ 6月4日、コチャバンバ県コチャバンバ市にて、盗んだ車や大麻を販売していたボリビア人2人及びチリ人1人が逮捕された。


⑪ 6月4日、ラパス県ラパス市にて、18歳の少女が学校の同級生に売春を強要し金を稼いでいたとして逮捕された。


⑫ 6月14日、ラパス県ラパス市にて、若い男性が父親及び友人2人と自宅で酒を飲んでいた際に、父親と口論となり、父親を押し倒した。父親は倒れた際の打ち所が悪く死亡した。


⑬ 6月19日、サンタクルス県サンタクルス市にて、学校に娘を迎えに来た46歳の男性が、男に射殺された。犯人の男は逃走し、殺害された男性は少なくとも5発の銃弾を受けた。


⑭ 6月24日早朝、チュキサカ県スクレ市にて、酒に酔った警察官2人が民家に押し入り、泥酔していた女性2人に性的暴行を加えたとして逮捕された。

3.テロ・爆弾事件発生状況

特段問題なし。

4.誘拐・脅迫事件発生状況

特段問題なし。

5.日本企業の安全に係わる諸問題

特段問題なし。