海外安全対策情報(平成26年度第4四半期(平成27年1月~3月))

平成27年3月31日

1.社会・治安情勢

 政治的要求に基づくデモ行進、道路封鎖、ストライキ等の抗議行動がボリビア国内各地で頻繁に行われている。

2.一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)犯罪の傾向

 首都ラパス市及び隣接するエル・アルト市においては、治安は悪化傾向にあり、特にエル・アルト市では殺人事件が頻発している他、窃盗・売春等の一般犯罪も横行している。


(2)邦人被害事案

① 1月11日、邦人旅行者がエル・アルト市内の市場で買い物をしていた際に、着用していたジャケットのポケットに収納していた携帯電話が気づいたら盗まれていた。


② 1月11日、邦人旅行者2名がラパス市の宿泊していたムリージョ広場付近のホテルに戻った際に、同ホテルのフロントは2階にあり、フロントからも正面の通りからも死角となっている階段付近にて4~5人の男に取り囲まれ、後ろから首を絞められ失神した間に貴重品をすべて盗まれた。


③ 1月18日、邦人旅行者がラパス市のバスターミナル付近の路上にて、数人の男に取り囲まれ、後ろから首を絞められ失神した間に旅券及び現金20万円相当入りのバッグを盗まれた。


④ 1月29日、邦人旅行者がコチャバンバ市のバスターミナルにてバスを待っていたところ、30代位の女性及び40代位の男性に連続して「この1ドルはあなたのものですか」「この2ドルはあなたのものですか」と話かけられ、その応答をしている間にリュックサック(旅券及び現金3500ボリビアーノス等入り)が盗まれていた。


⑤ 2月7日、邦人旅行者がラパス市の学生広場にて、エクアドル人と名乗る中年男性に「タクシーで一緒に月の谷に行こう」と誘われ、タクシーに同乗。その後、警察官と名乗る私服の男がタクシーを停車させ、タクシーに乗り込んできて偽札等の所持疑いを理由に所持品の検査を行った。警察官と名乗る男がクレジットカードの暗唱番号を質問したことを不審に思った旅行者が所持品を返却してもらいタクシーを降りたが、確認したところ現金20万円相当、携帯電話及びデジカメ等がなくなっていた。


⑥ 2月7日、邦人旅行者がウユニ市内にてウユニ発ビジャソン行きの夜行バスに乗車した際に、ボリビア人と思われる男性にリュックサックを上の棚に置くように指示され、その指示に従った。同旅行者はリュックサックが盗まれないように警戒していたが、他の邦人旅行者に話かけられ注意が逸れた僅かな間に同リュックサック(旅券、現金約800米ドル、スマートホン、パソコン及びデジカメ入り)が盗まれていた。


⑦ 2月19日、邦人旅行者がオルーロ市のバスターミナルにて、ベンチに座りバスを待っている時に、リュックサックの紐を手で握りしめていたものの、突然大きい犬が近づいてきたため驚いて紐から手を離し立ち上がった隙に、同リュックサック(旅券、クレジットカード及び携帯電話等入り)が盗まれていた。


⑧ 2月22日、邦人旅行者がペルーのプーノ市からラパス行きのバスに乗車した際、バスの下部にあるトランクスペースにバックパックを収納したが、ラパス到着後に同バックパックを確認したところ、現金10万円相当、時計及びアーミーナイフが盗まれていた。


⑨ 2月24日、邦人旅行者4名がラパス市のムリージョ広場付近のレストランにて食事中、椅子の背もたれに掛けていたショルダーバッグ(旅券、クレジットカード及び現金200米ドル相当入り)1つが盗まれていた。


⑩ 2月26日、邦人旅行者がラパス発ウユニ行きの夜行バス車内にて、ショルダーバッグの紐を手に通して寝ている間に、同ショルダーバッグ(旅券、現金700米ドル相当、クレジットカード及びスマートホン等入り)が盗まれていた。


⑪ 3月11日、ボリビア在留邦人3名がアバロア広場付近のレストランにて食事中に、椅子の背もたれにかけておいたスーツの上着ポケット内に入れていたスマートホン1台が気づいた時には盗まれていた。


⑫ 3月14日、邦人旅行者が宿泊していたウユニ駅前の格安ホテルの自室にショルダーバッグを残し、約2時間周辺を散策。ホテルに戻った時には同ショルダーバッグ(パスポート、クレジットカード2枚及び現金200米ドル等入り)が盗まれていた。


⑬ 3月19日、邦人旅行者4名がサガルナガ通り付近のホテル内のレストランにて食事中に、椅子の下に置いていたリュックサック1つ(パスポート、クレジットカード及び現金8万円相当入り)が気づいた時には盗まれていた。


⑭ 3月19日、邦人旅行者がラパス市のアロンソ・デ・メンドーサ広場に面したJNセラーノ通りの露天で買い物中に、背中に背負っていたリュックサック内のスマートホンが気づいた時には盗まれていた。


(3)邦人以外の被害事案

① 1月12日、サンタクルス県エル・ティント村にて、警察の静止を無視して逃走ようとした白いピックアップトラックを警察が追跡したところ、同ピックアップトラックは泥にはまり静止し、乗車していた2人の男は走って森の中に逃走した。同ピックアップトラックの車内からは102キロのコカインが発見された。


② 1月21日、コチャバンバ県キリャコリョ市にて、警察の制服のようなものを着用し車で検問を越えようとした男の、車の車内から6.6キロのコカイン及び拳銃2丁が発見され警察に逮捕された。


③ 1月23日、オルーロ県オルーロ市にて、タクシーの運転手がタクシーを盗もうとした男と格闘した末、ナイフで刺殺された。


④ 1月30日、オルーロ県オルーロ市にて、路上の両替商が銀行を出て自宅に戻る途中に、拳銃を所持した2人組の男に100万ボリビアーノス以上の現金を強奪された。


⑤ 1月30日、コチャバンバ県コチャバンバ市にて、警察が捜索したペルー人の自宅から52グラムのコカイン及び約3万ドルの米ドルの偽札等が発見された。


⑥ 2月2日、サンタクルス県サンタクルス市にて、9歳の女児に暴行を加え殺害したとして20歳の男が逮捕された。殺害された女児はおつかいでパンや豆を買いに出かけたまま行方不明になっていた。


⑦ 2月3日、コチャバンバ県コチャバンバ市にてコカインの錠剤をそれぞれ90錠及び80錠を嚥下隠匿していた男2名が逮捕された。


⑧ 2月6日、ラパス県ラパス市にて、庭師と共謀し、5日に私邸に強盗に入ったチリ人5人から成る強盗団が逮捕された。庭師が強盗団に貴重品の保管場所等を教えていた。


⑨ 2月6日、ラパス県ラパス市のビジャファティマ地区で少なくとも5人の泥棒が両替商に盗みに入ったものの、防犯扉を開けられなかったため、代わりに同じビルに入居する宝石商の宝石を奪った。


⑩ 3月6日、オルーロ県オルーロ市にて、自動車パーツやバイク等を盗んでいた6人の窃盗団が逮捕された。窃盗団の中には16歳と13歳の少年も含まれていた。


⑪ 3月19日、ラパス県エル・アルト市にて14歳の少女が父の日のイベントの後、16歳の義理の兄に暴行を受け殺害された


⑫ 3月25日、ラパス県エル・アルト市にて薬局等を襲撃した後、逃走時に乗車拒否したタクシー運転手を銃殺した容疑で35歳から45歳の男7人と女2人が逮捕された。


⑬ 3月26日、ラパス県ラパス市のサン・シモン地区にて30歳の夫が、嫉妬により30歳の妻を銃殺した。妻は半年前から夫に精神的暴力を受けていた。


3.テロ・爆弾事件発生状況

特段問題なし。

4.誘拐・脅迫事件発生状況

 1月21日、コチャバンバ県サカバ市にて、20日に誘拐された家族を警察が救出した。犯人のブラジル人は身代金7000米ドルを受け取るために公園に現れたところを警察に逮捕された。

5.日本企業の安全に係わる諸問題

特段問題なし。