海外安全対策情報 (2021年1月~3月)
令和3年4月7日
1 社会・治安情勢
(1) これまでもボリビア国内各地では、政治的要求等に基づく各職業団体、労働組合、市民団体、学生による行進、集会、道路封鎖等の抗議活動が頻繁に行われている。2月には医療従事者による衛生緊急事態法廃止を求めるストライキが開始されたほか、3月には全国各地における市民団体による反政府の抗議活動等に加え、ラパス県ユンガス地方においてはコカ栽培者等の反政府抗議活動が活発下し、同地方においてはダイナマイトによる負傷者も発生した。
(2) 2020年11月8日にアルセ政権が発足し、大きな混乱はなく政権交代が行われ、2021年3月7日には全国で地方選挙が平穏裏に実施された。
(3) 新政権発足から間もないこと及び新型コロナウイルス感染状況第二波が下降局面となり、小康状態になったことから社会情勢は比較的落ち着いていたが、3月13日にアニェス前暫定大統領及び当時の大臣2名ほか前暫定政権関係者が2019年11月のテロ、扇動及び陰謀の罪状に関与した容疑で逮捕されたことを契機に、サンタクルス市、ラパス市、コチャバンバ市、ポトシ市、トリニダー市などの県都において、逮捕・拘禁された前政権関係者の釈放を求める市民団体主導の大規模な抗議活動が行われている。他方、現MAS党政権を支持する複数の社会団体は、2019年11月の多数の犠牲者が発生した事案の裁きを求め、各地で集会やデモ行進を実施している。
(4) 今後、前暫定政権関係者の司法手続の推移、その他労働組合等による政治的要求、新型コロナウイルスの感染状況の変化等により社会・治安情勢が変化する可能性もあることから、引き続き政治・社会・治安情勢に十分注意する必要がある。
(2) 2020年11月8日にアルセ政権が発足し、大きな混乱はなく政権交代が行われ、2021年3月7日には全国で地方選挙が平穏裏に実施された。
(3) 新政権発足から間もないこと及び新型コロナウイルス感染状況第二波が下降局面となり、小康状態になったことから社会情勢は比較的落ち着いていたが、3月13日にアニェス前暫定大統領及び当時の大臣2名ほか前暫定政権関係者が2019年11月のテロ、扇動及び陰謀の罪状に関与した容疑で逮捕されたことを契機に、サンタクルス市、ラパス市、コチャバンバ市、ポトシ市、トリニダー市などの県都において、逮捕・拘禁された前政権関係者の釈放を求める市民団体主導の大規模な抗議活動が行われている。他方、現MAS党政権を支持する複数の社会団体は、2019年11月の多数の犠牲者が発生した事案の裁きを求め、各地で集会やデモ行進を実施している。
(4) 今後、前暫定政権関係者の司法手続の推移、その他労働組合等による政治的要求、新型コロナウイルスの感染状況の変化等により社会・治安情勢が変化する可能性もあることから、引き続き政治・社会・治安情勢に十分注意する必要がある。
2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向
(1)犯罪の傾向
ア 現在、感染防止対策による外出制限などの影響を受け、一時的に街頭における犯罪は減少している。しかし、今後、経済情勢の悪化の影響を受け犯罪が増加し治安が悪化する可能性も考えられ、またCOVID-19に関連したサイバー犯罪や詐欺事件等の発生が増加していることから、十分注意が必要である。
イ ラパス市及びエルアルト市では、COVID-19の影響により観光客が減少したため、主に観光客を対象とした偽警察官による詐欺事件などの発生は減少している。ラパス市ソナスル地区では、弁護士のふりをして民家に電話を掛け、家族が逮捕されたので弁護士費用を支払うように申し向け現金をだまし取る「振り込め詐欺」が発生している。
ウ サンタクルス市では、犯罪件数は減少傾向にあるものの、依然として、強盗、
傷害、盗難等が多発しており、他に脅迫事件、武装強盗及び振り込み詐欺も発生している。オートバイを使った犯罪も頻発しており、特にヘルメット着用の男性二人組のオートバイは強盗やひったくりを犯す可能性が高いとされている。
エ 一般的な対策としては、繁華街・市場等に行く際には多額の現金を持たない、
貴重品はリュックサックなど目の届かないところには入れず、自分の目の届く場
所に携帯する等の注意が必要である。
万が一、犯罪に遭遇した場合は、犯人が拳銃を所持している場合もあるので、
無理に抵抗せず、可能な限り速やかに警察へ被害の届け出を行う。
自宅等から外出する際は、施錠確認を徹底し、夜間であれば屋内照明をつけた
まま外出することが望ましい。
偽札が市中に出回っており、知らずに偽札を使用すると犯罪になるので注意す
る必要がある。
(2)邦人被害事案
なし
(3)邦人以外の被害事案等
ア 1月22日、パンド県コビハ市で銃を持った男二人組が店に強盗に入り現金を奪いワゴン車で逃走し、更に追跡してきた店主を銃で殺害した。
イ 1月25日、警察はラパス市とエルアルト市間を往復する公共交通機関(ミニバス)を装い、当該バスに乗車してきた客を襲っていた三人組を逮捕した。同犯罪グループによる1月24日に発生した強盗事件では、警察官が被害に逢い、拳銃を奪われ暴行を受け殺害された。
ウ 1月30日,ベニ県トリニダー市の店に五人組の犯罪グループが強盗に入り、店主を銃で脅し売上金を全て奪って逃走した。犯人を追跡した店主の男性は犯人に銃で撃たれ死亡した。
エ 2月1日早朝、ラパス市セントロ地区(サガルナガ通り)において40~50歳代の男性が刃物を持った男に襲われ死亡した。
オ 2月12日、サンタクルス市において、車の購入に向かっていた男性が、第8環状線及び第9環状線の間において、警察官2名及び一般市民3名が乗っていたパトカーに呼び止められ停止したところ、所持していた現金3万米ドルを奪われた。その後逮捕された警察官2名は、更に別の警察官2名やコロンビア人が共犯者であると自供した。
カ 2月14日、サンタクルス市ロテス地区において、38歳の男性が仕事で市場へ向かう途中に胸を刺され死亡した。
キ 3月1日、エルアルト市ラセハ地区(フランコ・バリェ通り)において警察の制服を着た偽警察官男4人組が、人通りの少ない場所で被害者たちを囲い所持品を奪った
ク 3月8日、コチャバンバ市において、57歳の女性が近所の店に買い物に向かう途中、10匹の野犬に襲われ負傷し病院に搬送された。
ア 現在、感染防止対策による外出制限などの影響を受け、一時的に街頭における犯罪は減少している。しかし、今後、経済情勢の悪化の影響を受け犯罪が増加し治安が悪化する可能性も考えられ、またCOVID-19に関連したサイバー犯罪や詐欺事件等の発生が増加していることから、十分注意が必要である。
イ ラパス市及びエルアルト市では、COVID-19の影響により観光客が減少したため、主に観光客を対象とした偽警察官による詐欺事件などの発生は減少している。ラパス市ソナスル地区では、弁護士のふりをして民家に電話を掛け、家族が逮捕されたので弁護士費用を支払うように申し向け現金をだまし取る「振り込め詐欺」が発生している。
ウ サンタクルス市では、犯罪件数は減少傾向にあるものの、依然として、強盗、
傷害、盗難等が多発しており、他に脅迫事件、武装強盗及び振り込み詐欺も発生している。オートバイを使った犯罪も頻発しており、特にヘルメット着用の男性二人組のオートバイは強盗やひったくりを犯す可能性が高いとされている。
エ 一般的な対策としては、繁華街・市場等に行く際には多額の現金を持たない、
貴重品はリュックサックなど目の届かないところには入れず、自分の目の届く場
所に携帯する等の注意が必要である。
万が一、犯罪に遭遇した場合は、犯人が拳銃を所持している場合もあるので、
無理に抵抗せず、可能な限り速やかに警察へ被害の届け出を行う。
自宅等から外出する際は、施錠確認を徹底し、夜間であれば屋内照明をつけた
まま外出することが望ましい。
偽札が市中に出回っており、知らずに偽札を使用すると犯罪になるので注意す
る必要がある。
(2)邦人被害事案
なし
(3)邦人以外の被害事案等
ア 1月22日、パンド県コビハ市で銃を持った男二人組が店に強盗に入り現金を奪いワゴン車で逃走し、更に追跡してきた店主を銃で殺害した。
イ 1月25日、警察はラパス市とエルアルト市間を往復する公共交通機関(ミニバス)を装い、当該バスに乗車してきた客を襲っていた三人組を逮捕した。同犯罪グループによる1月24日に発生した強盗事件では、警察官が被害に逢い、拳銃を奪われ暴行を受け殺害された。
ウ 1月30日,ベニ県トリニダー市の店に五人組の犯罪グループが強盗に入り、店主を銃で脅し売上金を全て奪って逃走した。犯人を追跡した店主の男性は犯人に銃で撃たれ死亡した。
エ 2月1日早朝、ラパス市セントロ地区(サガルナガ通り)において40~50歳代の男性が刃物を持った男に襲われ死亡した。
オ 2月12日、サンタクルス市において、車の購入に向かっていた男性が、第8環状線及び第9環状線の間において、警察官2名及び一般市民3名が乗っていたパトカーに呼び止められ停止したところ、所持していた現金3万米ドルを奪われた。その後逮捕された警察官2名は、更に別の警察官2名やコロンビア人が共犯者であると自供した。
カ 2月14日、サンタクルス市ロテス地区において、38歳の男性が仕事で市場へ向かう途中に胸を刺され死亡した。
キ 3月1日、エルアルト市ラセハ地区(フランコ・バリェ通り)において警察の制服を着た偽警察官男4人組が、人通りの少ない場所で被害者たちを囲い所持品を奪った
ク 3月8日、コチャバンバ市において、57歳の女性が近所の店に買い物に向かう途中、10匹の野犬に襲われ負傷し病院に搬送された。
3 テロ・爆弾事件発生状況
(1)テロ
なし
(2)爆発事件
ア 3月18日、ラパス県ユンガス地方コロイコ市ヨロサ地区において、コカ栽培協会及びユンガス地方へ行く公共交通機関の運転手達が衝突した。コカ栽培者協会が行っている道路封鎖に対し、運転手達が抗議活動を行っていたところ、コカ
栽培者が運転手達にダイナマイトを投げた。それに対し、運転手一人がダイナマイトを拾い、投げ返そうとした際、ダイナマイトが爆発し大怪我を負った。
イ 3月30日、引き続き行われていたコカ栽培者協会及びユンガス地方へ行く公共交通機関の運転手達による抗議活動において怪我人が発生。コカ栽培者がダイナマイトの取り扱いを間違え、大怪我を負った。
なし
(2)爆発事件
ア 3月18日、ラパス県ユンガス地方コロイコ市ヨロサ地区において、コカ栽培協会及びユンガス地方へ行く公共交通機関の運転手達が衝突した。コカ栽培者協会が行っている道路封鎖に対し、運転手達が抗議活動を行っていたところ、コカ
栽培者が運転手達にダイナマイトを投げた。それに対し、運転手一人がダイナマイトを拾い、投げ返そうとした際、ダイナマイトが爆発し大怪我を負った。
イ 3月30日、引き続き行われていたコカ栽培者協会及びユンガス地方へ行く公共交通機関の運転手達による抗議活動において怪我人が発生。コカ栽培者がダイナマイトの取り扱いを間違え、大怪我を負った。
4 誘拐・脅迫事件発生状況
(1)2月12日、ラパス県ユンガス地方において13歳の少年が誘拐された。犯人は少年の携帯電話から少年の家族に身代金5万ボリビアーノス(約7,250米ドル)を要求したが、少年は殺害され発見された。
(2)3月15日、サンタクルス県オキナワ第一移住地において14歳の少女が、車に無理矢理押し込まれ、誘拐された。少女は監禁されていたが、携帯電話で家族へ助けを求めた結果、警察の捜査により無事保護された。現在のところ犯人の逮捕には至っていない。
5 日本企業の安全に係わる諸問題
なし