海外安全対策情報 (2018年10月~12月)

1 社会・治安情勢

 ボリビア国内各地で政治的要求に基づく行進,集会,道路封鎖等の抗議活動が頻繁に行われている。
 2018年2月,オルロ市でのカーニバルにおいて,複数の爆発が発生した。2018年5月,ラパス県エルアルト市で,エルアルト公立大学学生ら関係者が予算増大を求める抗議デモ中,警察官の発砲により学生1名が死亡した。ラパス市内では,警官隊と衝突した学生らの一部が,石,爆竹,火炎瓶等を使用した抗議活動を行った。
 2018年8~9月,ラパス県ユンガス地方のコカ栽培者らが,政府のコカ葉伐採政策に反対し,武装住民がコカ葉伐採共同作業部隊及び治安部隊を待ち伏せて攻撃し,警察官1名が死亡,8名が負傷した。これを受け治安部隊と住民らが再び衝突し,コカ栽培者2名が死亡した。
 2018年12月,最高選挙裁判所による現大統領・副大統領の再立候補認定に抗議する反政府派が,全国規模でのストライキ,道路封鎖などの抗議活動を実施した。ラパス市の最高選挙裁判所前では,反政府派の一部が,同裁判所を警備する警察官に対し投石し,火をたいて規制線のロープを燃やすなどしたため,警察官は催涙ガスやを使用し,抗議活動を鎮圧した。また,サンタクルス市では,県裁判所前において激しい抗議活動が実施され,同裁判所への放火や,国営企業の出入口を損壊するなどの事態となった。
 サンタクルス市では,市場の移転,路上販売の禁止及びミニバスの入域規制を行う市当局に反対する商人や運転手等の抗議デモが,市内で頻発している。
 また,2019年10月に実施が予定されている大統領選挙及び総選挙に向け,反政府派による抗議活動及び政府支持派による活動の活発化が予想される。

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

 (1)犯罪の傾向

 サンタクルス市の治安は,地方からの人口流入,麻薬密輸関係者による犯罪件数は横ばいであるが,発生する犯罪の多くは,薬物購入資金を目的とするものであり,麻薬密売組織間の抗争に一般市民が巻き込まれることもあるので,十分注意する必要がある。また,携帯電話等の強盗が頻発しているため,路上や乗物内での携帯電話の使用を避ける必要がある。
 
 (2)邦人被害事案

 12月5日,ラパス市のバスターミナルにおいて,邦人観光客2名が偽警察官による詐欺被害に遭った。邦人旅行者は,二人組の偽警察官から麻薬所持の疑いで所持品を検査すると告げられ,車に乗せられた。車内で所持品検査を受けた際,貴重品が盗まれた。
 
 (3)邦人以外の被害事案等

 10月1日,サンタクルス県サンマティアス市で,元市長が自宅前においてバイクに乗った二人組に銃で殺害された。犯人はブラジル人の殺し屋とみられるが,逃走した。
 
 10月3日,ラパス県エルアルト市で金山協同組合の職員が,路上駐車した車両から10分程度離れた隙に,売上金50万ボリビアーノスを奪われた。
 
 10月31日,ラパス市内ミラフローレス地区で,同地区を縄張りとする「ファミリー」と呼ばれる路上強盗グループの若者8人が,少年二人から携帯電話を脅し取ろうとしたところ,抵抗した少年に刃物で刺され,強盗グループのメンバー 一人が負傷した。
 
 11月19日,サンタクルス県サンフリアン市(ブラジルとの国境)で,ブラジル人男性が,複数の市民にリンチされ広場の木につるされ絞殺された。被害者は銃を所持しており,銃を使って借金を回収していた,又は,強盗をしようとしていたところを市民に捕らわれたと見られる。
 
 11月19日,サンタクスル市で,隣接するサンイグナシオでベラスコ市からミニバスに乗車してきた金融会社の女性職員が,ミニバスの後をつけてきたバイクに乗ったブラジル人二人組に,現金26,000ボリビアーノス入りのバッグを強奪された。犯人らは,ミニバスが一時停止した際に,運転手に銃を突きつけてミニバス内に押し入り,被害者のバッグを奪い逃走した。
 
 11月21日,ポトシ県ウンシア市で,車両を盗んだ疑いで検察官に取調べを受けていた容疑者二人の取調べを施設外で実施するよう市民グループが要求したことから,警察官が警護した上で容疑者二人を施設外に出し取り調べを実施したところ,いきなり市民多数が暴徒化し,容疑者二人に対して石を投げつけた上で,をリンチし殺害した。警護していた警察官は,催涙ガスで抵抗したが,容疑者二人を救出することはできなかった。
 
 12月17日,ラパス県エルアルト市にあるディスコで,帰ろうとした女性客3人を男性客3人が侮辱したことからトラブルになり,女性客1名が刃物で刺されて殺害された。

3 テロ・爆弾事件発生状況

なし

4 誘拐・脅迫事件発生状況

(1)10月,サンタクルス県モンテロ市で,ブラジルの犯罪組織と関連を持つブラジル人5人組が,ボリビア人男性を誘拐した。犯人らは,誘拐した当日に被害者を銃殺したにもかかわらず,身代金80,000米ドルを要求した。
 
(2)11月,オルーロ県チャジャパタ市で,マリファナ密輸の金銭トラブルで,ペルー人3人及びボリビア人2人が,ボリビア人女性を誘拐した。犯人らは700,000米ドルを要求したが,被害者の父親は100,000米ドルを払うことで合意したが,犯人らは警察官により逮捕され,被害者は救出された。

5 日本企業の安全に係わる諸問題

なし