ボリビア内政・外交(2019年8月)
1 概況
(1)内政
ア 11日,チョケ最高選挙裁判所長官は,総選挙への立候補者2,667名の内, 1,003名が立項補の条件を満たしていないと述べた。イ 22日,ガルシア・リネラ副大統領は,サンタクルス県チキタニア森林火災対策のため環境緊急対策本部を設置した。
(2) 外交
22日,当地国際薬物犯罪事務所(UNODC)ロスタン所長は,当国における2018年コカ栽培モニタリング報告書を発表し,コカ葉生産量の24~42%が認可されていない市場において流通していると述べた。2 内政
【大統領選挙に関する世論調査】
(1)Captura Consulting社が雑誌「Placer y Poder」(MAS党系)向けに7月15~29日に実施した世論調査の結果は以下のとおり。同調査は,ラパス,エル・アルト,コチャバンバ,サンタクルスの4都市のみで実施された。
ア モラレス大統領:38.4%イ メサ元大統領:23.6%
ウ オルティス社会民主運動(MDS)党上院議員:11.9%
エ 未定・無回答:18.9%
(2)Mercado y Muestra社がパヒナ・シエテ紙向けに7月20~24日に実施した世論調査の結果は以下のとおり。同調査は,都市部及び農村地域で実施。
ア モラレス大統領:35%イ メサ元大統領:24%
ウ オルティス社会民主運動(MDS)党上院議員:11%
エ 未定・無回答:24%
(3)Tal Cual社がATB放送局向けに7月26~8月11日に実施した世論調査の結果は以下のとおり。同調査は,9県庁所在地,18の中小都市及び地方の33の村において2,250名を対象に実施された。
ア モラレス大統領:40.8%イ メサ元大統領:23.3%
ウ オルティス社会民主運動(MDS)党上院議員:10.8%
エ カルデナス元副大統領:4.3%
オ 未定・無回答:14.6%
(4)Viaciencia社(コロンビア企業)が2~9日に実施した世論調査の結果は以下のとおり。同調査は,全国の都市部及び地方の37市町村において実施された。
ア モラレス大統領:39.1%イ メサ元大統領:22.0%
ウ オルティス社会民主運動(MDS)党上院議員:9.5%
エ パッツィ・ラパス県知事:2.5%
オ カルデナス元副大統領:1.2%
カ その他候補:1%以下
キ 白紙・無効票:3.5%
ク 誰にも投票しない:9.8%
ケ 未定・無回答:10.9%
(5)Ipsos社がRTP放送局向けに1~13日に実施した世論調査の結果は以下のとおり。同調査は,全国の10都市の2,000名を対象に実施された。
ア モラレス大統領:31%イ メサ元大統領:28%
ウ オルティス社会民主運動(MDS)党上院議員:13%
エ パッツィ・ラパス県知事:2%
オ カルデナス元副大統領:1.2%
(6)Mercado y Muestra社が17~21日に実施した大統領選挙に関する世論調査の結果は以下のとおり。同調査は,9県庁所在地,エル・アルト市及び31の中小都市において実施された。
ア モラレス大統領:34%イ メサ元大統領:27%
ウ オルティス社会民主運動(MDS)党上院議員:13%
エ 未定・無回答:22%
また,決選投票については以下のとおり。
オ メサ元大統領:45%
カ モラレス大統領:38%
キ 未定:17%
【内政】
(7) 6日,モラレス大統領は,ベニ県トリニダ市で開催された独立194周年記念特別議会において,過去13年間で最も短い35分間の演説を行い,これまでの演説と同様,モラレス政権の成果を強調した。
(8) 9日,最高選挙裁判所は,各政党に対し,大統領・副大統領立候補者の差し替えを認めた。
(9) 11日,チョケ最高選挙裁判所長官は,9つの政党から総選挙への立候補者2,667名が登録されたが,同裁判所で立候補者の必要条件を確認したところ, 1,003名(37.6%)が条件を満たしていないことが判明したと述べた。
(10) 16日,拡大閣議が行われ,モラレス大統領は,MAS党への支持が不足するタリハ県,チュキサカ県及びポトシ県において,選挙キャンペーン活動を3倍に強化するよう指示した。
(11) 17日,サンタクルス県チキタニア地域の森林火災の拡大により,同県は県の災害緊急事態宣言を発出した。
(12) 22日,ガルシア・リネラ副大統領は,サンタクルス県チキタニア地域の森林火災対策のため,国防大臣,大統領府大臣,内務大臣,環境水資源大臣,農村開発・土地大臣及び保健大臣等から構成される環境緊急対策本部を設置した。
(13) 22日,ボリビア司教会議は政府に対し,森林火災の自然災害に対する国際支援を拒否しないよう求める声明を発出した。
3 外交
【多国間関係】
(1) 9日,エスピノサ国連総会議長(前エクアドル外務大臣)がモラレス大統領を訪問した。また,同議長は,女性に対する暴力撲滅に関する会合及び行進を行った。
(2) 18日,ボリビア外務省は,世界各国の文化交流と友好強化を目的とした「2019年外交団の集い」を初開催した。ボリビア駐在の外交団から計20か国が参加し,日本も参加した。
(3) 22日,当地国際薬物犯罪事務所(UNODC)ロスタン所長は,外務省において,当国における2018年コカ栽培モニタリング報告書を発表した。同所長は,コカ葉生産量の24~42%が認可されていない市場において流通していると述べた。