ボリビア内政・外交(2019年4月)

令和元年5月5日

1 概況

(1)内政

 3日,ヘラルド・ガルシアMAS党副党首は,5月18日にコチャバンバで開催予定のMAS党支持団体との集会を皮切りとして選挙キャンペーンを開始することを発表した。
 23日,麻薬密輸容疑で国家警察サンタクルス県本部特別犯罪取締局のメディーナ局長及びモレイラ大尉が逮捕された。
  

(2)外交

 8日,モラレス大統領はアラブ首長国連邦を訪問し,第9回世界投資フォーラムに出席した。
 9日,モラレス大統領はトルコを訪問し,エルドガン・トルコ大統領と会談した。
 10日,中前中南米局長がボリビアを訪問し,第4回日ボリビア政策協議が実施された。
 21~22日,モラレス大統領は亜を訪問し,マクリ亜大統領と会談した。
 25日,パリ外相は中国で開催された第2回一帯一路国際フォーラムに出席した。

2 内政

(1)

 8日,ボルダ下院議長(大統領及び副大統領が外国訪問中であったため臨時大統領に就任)は,デルガド・ボリビア国家警察長官を解任し,ユリ・カルデロン氏に交代すると発表した。

(2)

 11日,信教の自由に関する法律第1161号が公布された。
 

 (3)

 21日付当地紙は,NGO「国境のないジャーナリスト(RSF)」が発表した報道の自由度ランキングにおいて,ボリビアは113位にランク付けされたと報じた。
 

(4)

 23日,麻薬密輸容疑で国家警察サンタクルス県本部特別犯罪取締局のメディーナ局長及びモレイラ大尉が逮捕された。また,24日,ロメロ内務大臣は,本件に関連し,組織の再編成等の六つの緊急措置について定めた省令第99号を発出したと発表した。
 

(5)

 26日,刑事手続簡略化法案と子供・青少年・女性に対する暴力対策強化法案がボリビア議会で可決された。サルバティエラ上院議長は,同法案は9月から効力が発生する予定と発表した。
 

(6)大統領選挙関連

 3日,ヘラルド・ガルシアMAS党副党首は,5月18日にコチャバンバで開催予定のMAS党支持団体との集会を皮切りとして選挙キャンペーンを開始することを発表した。
 10日,米上院は,2016年に実施された国民投票の結果や憲法に規定される大統領の再選規制を尊重するよう求める「ボリビア及び中南米における民主主義の原則及び規準を擁護する決議」を採択した。モラレス大統領は,内政干渉であるとして同決議を批判した。また,12人の野党議員がトランプ米大統領宛にモラレス大統領が再立候補しないようOASの介入を求める書簡を送付したことが契機となり同決議採択に至ったことに関し,12日,ボルダ下院議長は野党議員の行動を批判した。また,メサ元大統領等主要な野党指導者も同書簡の送付を批判した。
 

(7)世論調査

 テレビ局RTPがイプソス社に依頼して実施した,大統領選挙における投票先に関する世論調査(4月6~22日,県庁所在地及びエルアルト市)
 モラレス大統領:33%,メサ元大統領:25%,オルティス上院議員:7%,パス・サモラ大統領:3%,
 カルデナス元副大統領:2%,誰にも投票しない:15%,不明・無回答:7%
 
 Mercados y Muestras社が実施した世論調査(4月13~17日,県庁所在地,エルアルト市及び中規模都市)
 (1)大統領選挙で誰に投票するか
 モラレス大統領:34%,メサ元大統領:29%,未定:24%,オルティス上院議員:8%,
 パツィ・ラパス県知事:3%,パス・サモラ元大統領:1% 
 
 (2)モラレス大統領とメサ元大統領の間で決選投票が行われる場合,どちらに投票するか
 メサ元大統領:45%,モラレス大統領:40%,未定15%

 (3)モラレス大統領に対する信頼度
 信頼していない:44%,信頼している:37%,どちらでもない18%,
 不明・無回答:1%

 (4)モラレス大統領の政治 
 良い:31%,どちらでもない:32%,悪い:18%,とても悪い:9%,とても良い:1%
 不明・無回答:1%

3 外交

(1)多国間関係

 15日,外務省は,UNASUR議長国を伯に引き継ぐとのプレスリリースを発出した。
 22日,外務省は,国連総会における「国際母なる大地の日」採択から10周年を迎え,祝意を表するプレスリリースを発出した。
 24日,サンタクルス市でCELAC実務者会合が開催された。
 25日,パリ外相は中国で開催された第2回一帯一路国際フォーラムに出席した。
 29日,アンデス共同体委員会は,加盟国間の貿易を容易にするための決定第837号を採択した。
 

(2)二国間関係

 8日,モラレス大統領はアラブ首長国連邦を訪問し,第9回世界投資フォーラムに出席した。
 9日,モラレス大統領はトルコを訪問し,エルドガン・トルコ大統領と会談した。
 10日,ガルシア・リネラ副大統領は独を訪問し,「グローバリズムの衰退と左派の復権」と題する講演を行った。
 10日,中前中南米局長がボリビアを訪問し,第4回日ボリビア政策協議が実施された。
 15日,外務省は,パリのノートルダム大聖堂で発生した火災に関し,フランス政府及び国民に連帯の意を示すプレスリリースを発出した。
 17日,外務省は,ガルシア元ペルー大統領の死去につき哀悼の意を示すプレスリリースを発出した。
 21日,外務省は,スリランカで発生したテロ事件を非難するプレスリリースを発出した。
 21日,モラレス大統領は亜を訪問し,亜在住ボリビア人と会合した。また,22日,マクリ亜大統領と会談した。
 23日,ブランコ貿易・統合担当外務次官は北京でWang Shouwen経済担当外務次官と会談し,両国間の投資及び経済協力の強化に関する覚書に署名した。
 26日,パリ外相はNi Yuefeng税関大臣との間でボリビア産牛肉の輸出に係る衛生要件に関する協定に署名した。
 30日,外務省は,ベネズエラにおけるクーデターの企てを非難するプレスリリースを発出した。