ボリビア内政・外交(2017年11月)

1 概況

(1)内政

 28日,憲法裁判所は,大統領職ほかの無期限再選に係る違憲申立てを認める判決を下した。


(2)外交

 21~24日,サンタクルス市で第4回ガス輸出国フォーラムが開催された。


2 内政

(1)

 2日,リネラ副大統領は,モラレス大統領が2019年の大統領選に出馬することを明言し,選挙キャンペーンの準備を呼びかけた。


(2)

 11日,憲法裁判所は,コカ一般法第906号は合憲であるとの判決を下した。ラパスコカ栽培者組合は,同法は,コチャバンバ県チャパレ地方のコカ栽培者のみ利するものであると批判していた。


(3)

 14日,政府は元USAID事務所であった建物を国軍に引き渡した。モラレス大統領は引渡し式で,政治的干渉を目的とする組織の建物を国軍に引き渡したことは,国家主権の保護の象徴であると述べた。


(4)

 16日,ラモス政務担当筆頭外務次官が辞任した。


(5)

 19日,メサ元大統領がパヒナ・シエテ紙のコラムで12月3日に実施予定の司法官選挙で無効票を投じると表明。マルティネス大統領府大臣,フェレイラ防衛大臣等の閣僚は,この発言を批判し,「海への出口問題」のスポークスマンを辞めるよう求めた。


(6)

 22日,キロガ元大統領,メサ元大統領,カルデネス元外務次官,コスタス・サンタクルス県知事(MSD党党首)及びメディーナ民主統一党(UD)党首が,司法官選挙で無効票を投じる旨の声明を発表した。


(7)

 27日,マルティネス大統領府大臣,ロメロ内務大臣,アラルコン・エネルギー大臣,ロハス生産開発・複合経済大臣及びコカリコ農村開発・土地大臣は,それぞれ記者会見を実施し,野党側による司法官選挙で無効票投票を呼びかける運動に対抗するためのキャンペーンを行った。


(8)大統領三選に係る違憲申立てに対する憲法裁判所判決

 28日,憲法裁判所は,大統領,副大統領,国会議員,県知事,県議会議員,市長及び市議会議員の三選禁止に係る憲法及び選挙法の条項は違憲であるという申立てに関し,憲法265条に従い,より有利な内容の規定である米州人権条約23条が優先適用されるとの理由により,大統領職ほかの無期限再選を認める判決を下した。


 ボリビア労働者組合(COB),メサ元大統領,キロガ元大統領,メディーナUD党党首,コスタス・サンタクルス県知事,レビージャ・ラパス市長等の反対派は,憲法裁判所の判決について,民主主義を破壊し,2016年2月の国民投票の結果を尊重していないと批判した。


 アルマグロ米州機構(OAE)事務局長は,自身のツイッターで,米州人権条約23条は権力を永続させる権利を規定しているのではなく,また,2016年2月の国民投票で大統領の三選は否定されていると述べた。


 29日,米国国務省は,憲法裁判所が下した判決の内容を懸念する内容の声明を発出した。


(9)世論調査

 Mercados y Muestra社が11日から15日に世論調査を実施

 60%は,憲法裁判所が憲法を修正し,モラレス大統領の再立候補を認めることは合法でないと回答,29%は合法と回答し,10%は無回答又は不明。また,75%がモラレス大統領が無期限に立候補できるようにすることに反対と回答,18%が賛成と回答し,7%が無回答又は不明。


 司法官選挙に関し,10人中8人の回答者が,どの候補者に投票するか不明であり,候補者の経歴も把握していないと答えた。


3 外交

(1)多国間関係

 21日~24日,サンタクルス市で第4回ガス輸出国フォーラムが開催され,「サンタクルス・デ・ラ・シエラ宣言」が採択された。同会議には,マドゥーロ・ベネズエラ大統領,ンゲマ赤道ギニア大統領,ジャハーンギーリー・イラン副大統領等が出席した。


 23日,ラパスで開催されたセミナー「ボリビアにおける新原子炉調査プロジェクトの現状」に出席したRidkisa国際原子力機関(IAEA)物理化学部長は,エルアルト市に建設予定の原子力研究・開発センターに関し,ボリビアは十分な技術者及び設備を有していないと発言した。


(2)二国間関係

 7日,モラレス大統領は,ブレナン駐ボリビア米国臨代がボリビアに対する攻撃,策略及び現政権反対派に対する財政支援をやめなければ,同臨代を国外追放すると発言した。


 14日,モラレス大統領は,ブレナン駐ボリビア米国臨代がメサ元大統領と会合したことについて,同会合の2019年の大統領選へ出馬するよう説得し,援助を申し入れるためであったと批判した。これに対し米国大使館は,メサ元大統領との面会は,臨代の離任挨拶及び新着任者の紹介のためであったと反論した。


 14日,デ・ラ・トーレEU大使等がパヒナ・シエテ紙を訪問し,表現の自由を擁護したことについて,モラレス大統領は,報道の自由と嘘をつく自由は別であり,同大使らの行動は嘘をつく自由を擁護するものと批判した。


 23日,モラレス大統領はンゲマ赤道ギニア大統領と会談を行い,両国政府当局は,炭化水素分野における協力等の5つの協定に署名し,ンゲマ大統領にコンドル・デ・ロス・アンデス勲章を授与した。


 22日,亜外務省は,28日に予定されていたモラレス大統領とマクリ亜大統領との会談が延期となったと発表した。


 25日,伯大統領府は,27日に予定されていたモラレス大統領の訪伯及びテメル大統領との会談が延期になったと発表した。27日,両国外相は,モラレス大統領が12月5日に伯を訪問すると発表した。


(了)