ボリビア内政・外交(2017年3月)
1 概況
(1)内政
8日,「コカ一般法」が公布され,コカ葉の合法栽培面積は83.3%増加し,1.2万ヘクタールから2.2万ヘクタールとなった。
(2)外交
ア 5日,モラレス大統領はベネズエラで開催された第14回米州ボリバル同盟(ALBA)特別首脳会合に出席。ALBA事務総長にチョケワンカ前外務大臣が任命された。
イ 19日,チリとの国境付近でボリビア人軍人2名及び税関職員7名がチリ国境警備隊員に逮捕され,ボリビア政府は,逮捕されたボリビア人9名の即時釈放を要請
ウ 21日,「海への出口」問題に関しロドリゲス代理人が国際司法裁判所に抗弁書を提出
エ 21~22日,ラパス市で,南米大陸横断鉄道建設プロジェクトに関する技術会合が開催
2 内政
(1)
8日,「コカ一般法」が公布され,コカ葉の合法栽培面積は83.3%増加し,1.2万ヘクタールから2.2万ヘクタールとなった。
(2)
11日,2008年9月にパンド県で発生し13名の死者を出した「ポルベニールの虐殺」事件に関し,ラパス県裁判所は当時のフェルナンデス県知事に15年の禁固刑を言い渡した。
(3)
24日,バレンシア憲法裁判所判事は,企業が従業員に解雇の90日前に通知する義務を取り消した労働法第12条及び最高政令第6813号を違憲とした。
(4)世論調査
ア 20日,「パヒナ・シエテ」紙はMercados y Muestras社が11~15日,都市部及び農村部で行った世論調査の結果を公表。右によると,「コカ一般法」の公布により,69%がコカインの生産及び密輸が増加すると考える,56%が犯罪及び暴力が増加すると考えると回答
イ 26日「パヒナ・シエテ」紙はMercados y Muestras社が11~15日,都市部及び農村部で行った世論調査の結果を公表。右によると,モラレス大統領の取り組みにつき,5%が非常に良い,27%が良い,44%が普通,19%が悪い,4%が非常に悪いと回答。2019年大統領選挙で支持する候補者につき,26%がモラレス大統領,20%がメサ元大統領,12%がドリア・メディーナUD党党首,8%がコスタス・サンタクルス県知事,4%がキロガ元大統領,3%がパチ・ラパス県知事,2%がレビージャ・ラパス市長,12%がわからないと回答
3 外交
(1)多国間関係
ア 5日,モラレス大統領はベネズエラで開催された第14回米州ボリバル同盟(ALBA)特別首脳会合に出席。ALBA事務総長にチョケワンカ前外務大臣が任命された。
イ 13~15日,ロメロ内務大臣はウィーンを訪問し,第60回国連麻薬委員会で「コカ一般法」につき説明
ウ 16日,ボリビア外務省は,アルマグロ米州機構(OAS)事務総長がベネズエラに対する米州民主憲章の適用を助言する報告書を提示した件につき,内政干渉として非難するプレスリリースを発出
エ 21~22日,ラパス市で南米大陸横断鉄道建設プロジェクトに関する技術会合が開催され,ボリビアと独は本件プロジェクトの進展を目的として,独による技術協力を含む覚書を署名した。また,ドイツ企業約30社がボリビア企業と会合を行った。
オ 31日,社会民主運動(MDS)党関係者はワシントンを訪問し,ボリビアにおける野党に対する人権侵害についてアルマグロOAS事務総長に説明した。
(2)対チリ関係
ア 19日,チリとの国境付近でボリビア人軍人2名及び税関職員7名がチリ国境警備隊員に逮捕され,ボリビア政府は,逮捕されたボリビア人9名の即時釈放を要請
イ 21日,「海への出口」問題に関しロドリゲス代理人が国際司法裁判所に抗弁書を提出。ワナクニ外務大臣,アルセ法務大臣及びモンターニョ下院議長が同席
ウ 30日,テサノス国民擁護官は,チリに不当に勾留されているボリビア人9名に関し米州人権委員会に抗議書を提出した旨発表
(3)その他の二国間関係
ア 1~6日,モラレス大統領は喉の小結節による感染症の治療のためハバナを訪問。28日,再度ハバナを訪問し,小結節を除去する手術を受け,4月5日帰国
イ 17日,ボリビア外務省は,ペルーにおける洪水及び土砂崩れに対する見舞いのプレスリリースを発出
ウ 20日,フィッツパトリック米国務省西半球担当次官補はボリビアを訪問し,パロメケ政務担当外務次官,エンダラ貿易・統合担当外務次官及びアルメンドラス領事担当外務次官と3時間以上会合。記者会見で,同次官補は,米国はボリビアとの関係正常化を求めており,そのための作業部会が設置される旨発表
エ 22日,ボリビア外務省は,英国会議事堂付近におけるテロ事件を非難するプレスリリースを発出
オ 30日,ボリビア外務省は,ベネズエラに対する政治的攻撃に関し,ベネズエラに対する連帯の意及び無条件の支持を表明するプレスリリースを発出
(了)