海外安全対策情報(2024年1月~3月)

令和6年4月26日

1 社会・治安情勢

 ボリビア国内各地では、政治的要求に基づく各職業団体、労働組合、市民団体、学生等によるデモ行進、集会、道路封鎖等の抗議活動が頻繁に行われています。警察当局等と衝突し、死傷者が発生する事案も確認されています。

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)犯罪の傾向

 ラパス県エルアルト市においては、ケチャップ強盗、首締め強盗、置き引き、スリ及び偽警察官による犯罪が発生しているほか、拳銃や刃物を使用した強盗や女性を狙った強姦が発生しているため十分な警戒が必要です。
 サンタクルス県サンタクルス市においては、強盗犯が車・バイクにて歩行者等に接近し、所持品を強奪する事件が発生しています。
 一般的な対策としては、市場・繁華街等人混みに行く際には多額の現金を持たず、貴重品はリュックサックなど目の届かないところには入れないようにする、また、自身を狙っている不審者がいないか周囲を見渡す等の警戒を怠らないようにします。万が一、犯罪に遭遇した場合は、犯人が拳銃や刃物を所持している場合もあるので、無理に抵抗はせず、可能な限り速やかに警察へ被害の届け出を行いましょう。
 
 
(2)邦人被害事案

現在、特段の情報はありません。
 
(3)邦人以外の被害事案

 1月4日、サンタクルス県コトカ市において、偽警察官と共犯者の女が逮捕された。女が被害者と共にタクシーに乗車していると、警察の制服を着用した偽警察官が現れ、麻薬所持検査を名目にして被害者の所持品検査を行い、現金などを奪っていた。 

 1月8日、コチャバンバ県サカバ市において、86歳の女性が近所へ買い物に行く途中で首を切られ、殺害された。 

 1月9日、ラパス県エル・アルト市において、3人組の男が消費者金融会社へ強盗に入り、ノートPCと現金が奪われた。犯人の内1人が警察に逮捕されたが、逮捕された男には強盗の前科があった。 

 1月9日、ラパス市及びエル・アルト市において、睡眠薬による強盗をしていた男女が逮捕された。2人はタクシーの営業行為を行い、乗客に睡眠薬入りの飲物を飲ませ、眠った乗客から現金を奪っていた。 

 1月20日、ラパス市内ミラフローレス地区、ビリャ・ファティマ地区及びラス・デリシアス地区において、強盗容疑で18人が一斉に逮捕された。18人は3~4人のグループを組んで深夜に行動し、通りすがりの人を刃物で脅して金品を強奪していた。逮捕された18人のうち8人には強盗の前科があった。 

 2月2日、コチャバンバ県ティキパヤ市において、未成年の少女が窃盗の疑いで地元住人に現行犯逮捕され、警察に引き渡されることなく、住人からの私的制裁を受けて死亡した。コチャバンバ検察所は少女をリンチした4人を逮捕した。 

 2月5日、通信・運輸規制監督局はボリビア国内でSNSを用いた振り込め詐欺が多発していることを発表し、市民に対して注意を呼び掛けた。 

 2月14日、サンタクルス市内の空港に勤務する麻薬取り締まり局の警察官2名が逮捕された。同空港を利用した中国人女性からスーツケース内の現金が盗まれたとの訴えがあり、監視カメラ映像から犯行が発覚した。 

 2月25日、サンタクルス市内のナシオナル・デ・ボリビア銀行の駐車場内で、男性1名が銃で撃たれて重傷を負い、撃った男性1人が逮捕された。同事件は強盗事件ではなく、男性2人の個人的トラブルが原因であると警察から発表された。 

 3月3日、サンタクルス市ウセボル地区において、徒歩で通勤中の女性が車に乗った男2人組に襲われた。犯人の内1人が車から下りると、女性の髪を引っ張り路上に転倒させ、バックを奪うと車で現場から逃走した。 

 3月9日、ベニ県グアヤラメリン市内のガソリンスタンドで勤務中の女性従業員が男2人組に襲われ、現金が入ったバッグを奪われた。強盗犯のうち1人は逃走したが、もう1人は通行人に現行犯逮捕された。 

 3月14日、ラパス県エル・アルト市ビリャ・アデラ地区において、銃を持った男がインターネット店へ強盗に入り、現金と携帯電話を強奪した。犯人は逃走中に近所の住民によって現行犯逮捕された。男が持っていた銃はモデルガンであった。 

 3月15、16日、オルロ県とラパス県を連絡するバス内において、睡眠薬入りの乳製品を飲まされ、意識を失った際に金品を奪われる窃盗事件が9件発生。警察はバスの利用者に対し、バス内で見知らぬ人から食べ物や飲み物を進められても拒否するよう、呼び掛けている。 

 3月18日、サンタクルス県コンセプシオン市にある金融機関において、銃を持った3人組による強盗事件が発生。犯人は窓口の現金だけでなく、金融機関利用者の所持金と警戒中の警備警察官の銃も奪って逃走した。 

 3月19日、コチャバンバ県ティキパヤ市ロス・ピノス地区において、包丁を持った男性に脅されて女性が金品を奪われる強盗事件が発生。女性はSNSで人気があり、SNS用の動画撮影中に襲われた。被害後に女性が警察署へ被害届を出す際、雑な対応を受ける様子もSNS上に投稿された。

3 テロ・爆弾事件発生状況

現在、特段の情報はありません。

4 誘拐・脅迫事件発生状況

 3月1日、サンタクルス市ラス・ミシオネス地区で9歳の男子がバイクに乗った男2人組に誘拐された。犯人は男子の家族に身代金3万ドルを要求。男子は翌日になって道路上で解放され、警察に保護された。 

 3月5日、サンタクルス市エル・バヒオ地区とラ・グアルディア市間を結ぶ道路上で23歳の男性が5人組の犯罪集団によって誘拐された。被害者の家族から通報を受けた警察が犯人との交渉を開始して、犯行に使用された車両を特定。誘拐から30時間後になって、犯行車両内に犯人と被害者が一緒にいるところを警察が発見し、被害者男性は無事保護された。 

 3月12日、サンタクルス市ロス・ロテス地区において、10歳の少年が近所へ買い物に行く途中で19歳の男性によって誘拐された。被害少年の家族と犯人による身代金交渉が行われ、1,000ボリビアーノスの支払いで少年は解放された。数日後、犯人は警察に逮捕された。

5 日本企業の安全に関する諸問題

現在、特段の情報はありません。