2023年8月 ボリビア経済情勢
令和5年9月1日
1 経済指標など
(1)インフレ率:8月未更新(前月:プラス0.37%)。2023年1月~7月累計1.16%。(2)都市部失業率:3.76%(前月:3.70%)。
(3)外貨準備高:5月~8月データ未更新(4月:31億5,800万米ドル)。
(4)対外債務:8月未更新。2023年1月~7月累計135億8,700万米ドル
(5)対内債務:8月未更新。2023年1月~7月累計173億5,700万米ドル
(6)天然ガス輸出額:7月~8月データ未更新(6月:1億7,100万米ドル)、2023年1月~6月累計10億7,100万米ドル。
(7)鉱物資源全体の輸出額:7月~8月データ未更新(6月:2億2,800万米ドル)、前年同月2億3,900万米ドル。
(8)燃料輸入額(ガソリン及びディーゼル):7月~8月データ未更新(6月:2億4,000万米ドル)、前年同月4億5,000万米ドル。
(9)貿易収支:7月~8月データ未更新(6月:300万米ドルの黒字)、2023年1月~6月累計7,800万米ドルの赤字。前年同月1億2,100万米ドル赤字、前年1月~8月累計16億9,900万米ドルの黒字。
(10)金輸出額:7月~8月データ未更新(6月:1億8,800万米ドル)、2023年1月~6月累計14億1,600万米ドル。
注:上記情報は2023年9月時点データ
2 経済関連報道等
(1)金協同組合部門の要求 (8月10日)
ボリビアの金採掘業者は、金部門の単一税制創設法が承認されるまで、ボリビア中央銀行(BCB)に金を売らないと警告、街頭や高速道路で封鎖を行うと発表した。(2)国内債務と財政赤字 (8月13日)
ボリビア経済省のデータによると、国立年金事務所(Gestora Publica)は中央政府の融資を民間企業であるAFP社(Las Administradoras de Fondo de Pensiones)を利用した2023年初めの約3倍の早さに加速した。今年1月から4月までの4ヶ月間で、AFPは9億5千万BOBで国債を購入したが、5月から6月までの2ヶ月間で、国立年金事務所は13億5千万BOBの国債を購入している。また、2023年1月から6月までに、ボリビアは15億5,700万米ドルの公的債務を記録したが、そのうち12億3,600万米ドル(79%)が国内債務に相当する。(3)米ドル不足
ア 8月17日、モンテネグロ経済財務大臣は、ボリビア中央銀行(BCB)が毎月1億米ドルを民間銀行に供給し、米ドルの利用可能性を徐々に改善していくことを保証すると述べた。イ 8月21日、金融システム監督局(ASFI)によると、銀行が海外に外貨を送金する際に徴収する手数料は、7月に8%から5.7%に減少した。今後も下がり続けると予想されている。
(4)ロシアによる原子力技術開発センター建設の援助 (8月17日)
ロシアはエルアルト市に建設中の原子力技術研究開発センターの原子力研究用原子炉の初期部品を出荷し、ボリビアに到着した。これに対して、アルセ大統領は「原子炉は原子力の科学と技術の発展のために活用される。」と述べた。(5)2023年上半期の対外貿易 (8月18日)
国家統計局(INE)の最新報告によると、今年上半期は、前年同期と比較し、輸出は74億3,200万米ドルから54億6,400万米ドルへと24.6%減少、輸入は55億5,800万米ドルから55億7,700万米ドルへと0.3%増加した。その結果、7,800万米ドルの貿易赤字となった。(6)リチウム開発関連
ア 8月2日、ドルガテン・ボリビア石油公社(YPFB)総裁は、2026年以降、炭酸リチウムの輸出で最大35億米ドルを稼ぎ出し、国の重要な収入源になると予測している。イ 8月22日、ボリビアリチウム公社 (YLB)は、99.5%から99.9%の高純度炭酸リチウムを得るための独自の技術開発方法について、国家知的財産局(SENAPI)から特許を取得した。