2021年12月 ボリビア経済情勢
令和4年1月3日
1 経済指標など
(1)インフレ率は、0.16%(1月~12月平均:0.9%)で前年同月比マイナス27%となった。(2)失業率は、5.2%(前月:5.22%)でほぼ変動無し。
(3)外貨準備高は、47億5200万米ドル(前月:47億6200万米ドル)で前年同月比マイナス9%となった。
(4)対外債務は、125億8900万米ドル(2021年7月時点)で、更新情報無し。
(5)対内債務は、136億8600万米ドル(前月:102億700万米ドル)で前年同月比プラス34%となった。
(6)天然ガス輸出額は、1億8600万米ドル(前月:1億9300万米ドル)で前年同月比プラス21%となった。
(7)鉱物資源全体の輸出額は、1億8700万米ドル(前月:2億600万米ドル)で前年同月比マイナス9.2%となった。
(8)燃料輸入額(ガソリン及びディーゼル)は、4億4200万米ドル(前月:2億6900万米ドル)で前年同月比プラス76%となった。
(9)貿易収支は、12月時点で14億7100万米ドルの黒字(前月:16億9300万米ドルの黒字)となった(前年同月:6500万米ドルの赤字)。
(10)金輸出額は、2億3900万米ドル(前月:2億6900万米ドル)で前縁同月比プラス36%となった。
2 2022年予算案
12月16日、ボリビア国会は、2022年度予算案にかかる法律1413号を可決した。(1)総額
・総計額:3040億4500万Bs(約437億米ドル(前年比+2.9%))・純計額:2350億9000万Bs(約338億米ドル(前年比+2.9%))
(2)マクロ経済指標
・GDP成長率:5.1%・インフレ率:3.4%
・為替相場:6.86(±1.0)
・原油価格:1バレル当たり50.47米ドル(前年度42米ドル)
・財政赤字:-8.0%(前年比-1.7%)
・対外債務借入(Financiamiento Externo)等:366億Bs(約53億米ドル(前年比-38.3%))
・国内債務借入(Otras Fuentes Internas)等:589億Bs(約85億米ドル(前年比+27.5%))
(3)公共投資
公共投資額は50億1500万米ドルで、純計額の約15%を占める。公共投資の予算内訳は、42.5%が生産部門、29.9%がインフラ、17.2%が福祉・社会保障等、10.5%がその他を占める。(4)その他
ア 保健衛生部門での支出は235億9000万Bs(約34億米ドル)で、前年度から3.3%増加した。イ 教育部門での支出は、253億7000万Bs(約37億米ドル)で、前年度から6.7%増加した。
3 経済関連報道
(1)12月3日、外務省でロヘリオ・マイタ外務大臣と伯耆田大使がオキナワ道路整備計画のための追加無償資金協力に係る交換公文に署名した。https://cancilleria.gob.bo/webmre/noticia/4749(2)1日、援助に係る二国間関係評価を目的として、第9回韓国・ボリビア政策協議(reunión de Comisión Mixta)が行われた。現在実施中及び実施予定となっている医療保健分野のプロジェクト評価や、普通旅券のビザ撤廃協定の提案などの協議が行われた。韓国とボリビアの外交関係が成立して53年を迎える。韓国国際協力機構KOICAによるボリビアに対する政府開発援助の重要性が強調され、援助活動がより容易となるよう手続きが行われてい
(3)リチウム直接抽出法(EDL)にかかるパイロットテストには、中国企業3社、ロシア企業1社、アルゼンチン企業2社、米国企業2社の合計8社が選ばれた。ボリビア政府は、2022年5月を目処に、パイロットテストの結果を踏まえ、協力企業を決定する見込み。
(4)23日ロハス(Edwin Rojas)ボリビア中央銀行総裁は、「11月時点で、外貨準備高(47億6200万米ドル)は安定性を維持しており、財政状況も外部からの融資を受ける余裕が残されている」旨述べた。
22日、当地エル・ディアリオ紙は、12月10日までの外貨準備高(47億9100万米ドル)がGDPの12%に相当し、輸入額6ヶ月分をカバーしている旨報じた。
(5)ボリビア宇宙局(ABE)は、2013年にトゥパック・カタリ衛星(TKSAT-1)を打ち上げて以降、60以上のボリビア企業が衛星によるサービスを受益していると述べた。同衛星の稼働率は約75%であり、2022年には100%に達する見込み。なお、同衛星は、モラレス政権期に中国国内で製造及び打ち上げされたものであり、総投資額は約2億5000万米ドルに達する。