海外安全対策情報(2022年10月~12月)

令和5年1月19日

1 社会・治安情勢

 ボリビア国内各地では、政治的要求に基づく各職業団体、労働組合、市民団体、学生によるデモ行進、集会、道路封鎖等の抗議活動が頻繁に行われている。12月にカマチョ・サンタクルス県知事が逮捕・拘禁されたことを契機にサンタクルス県を中心として全国各地における抗議活動・道路封鎖及び政府支持派による右に反対する抗議活動等が行われているほか、労働組合等による政治的要求が行われていることから、引き続き治安情勢に十分注意する必要がある。

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)犯罪の傾向

 エルアルト市においては、、ケッチャップ強盗、首締め強盗、置き引き、スリ及び偽警察官による犯罪が発生しているほか、拳銃や刃物を使用した強盗や女性を狙った強姦が発生しているため十分な警戒が必要である。
 サンタクルス市においては、強盗犯が車・バイクにて歩行者等に接近し、所持品を強奪する事件が発生している。
 一般的な対策としては、市場・繁華街等人混みに行く際には多額の現金を持たず、貴重品はリュックサックなど目の届かないところには入れない。また、自身を狙っている不審者がいないか周囲を見渡す等の警戒を怠らない。万が一、犯罪に遭遇した場合は、犯人が拳銃や刃物を所持している場合もあるので、無理に抵抗はせず、可能な限り速やかに警察へ被害の届け出を行う。
 
(2)邦人被害事案

 10月9日、エルアルト市内のテレフェリコ"16 de Julio"駅(赤ライン、青ライン交差駅)にて邦人が1人で買い物中、後方から着衣に唾を掛けられた模様。前方から来た人物にその旨指摘されたことから、邦人は確認のため着衣を脱ぎ、汚物を拭き取った後、服を着直し所持品を確認したところ、携帯電話(スマートフォン)がなくなっていることに気が付いた。

 11月8日、コチャバンバ市内から勤務先へ乗合タクシーで移動中、車内の乗客に着衣の汚れを指摘されたことから、邦人は確認のため着衣を脱ぎ、汚物を拭き取った後、服を着直し所持品を確認したところ、携帯電話(スマートフォン)がなくなっていることに気が付いた。
 
(3)邦人以外の主要な被害事案

 10月8日、ビリャ・ドローレス地区の通称「中国街」で盗難品を販売していた5人が逮捕され、また、エルアルト市10月12日通り、パノラミカ通り及びリオ・セコ地区の路上で強盗をしていた11人が逮捕されてた。同犯罪者たちは、被害者の首を絞めるためのロープ、刃物及び睡眠薬を隠し持っていた。

 10月9日、エルアルト市サン・フェリペ・デ・セケ地区で、肉屋を営む民家に強盗団が押し入った。民家に押し入った強盗は、民家に住む女性と少年をテープで縛った上、刃物で刺す、鉄の棒で頭を殴るなどして、金品を強奪した。

 10月21日、サンタクルス市第一環状線及びカニョト通りに所在するレストランのオーナー夫婦が強盗団から銃を突き付けられ、現金が入ったバックを奪われた。

 11月10日、サンタクルス市ロス・ロテス区ラティーノ地区で、ストライキで道路封鎖をしていた若者が集団に襲われ、男2人が刃物で刺され、うち1名が殺害された。

 11月10日、エルアルト市10月12日地区で、路上や駐車場に駐車してある車両から金品を盗んでいたペルー国籍の犯罪者グループ4人が逮捕された。

 12月1日、サンタクルス市北地区第7環状線トボロチ通りを歩いていた女性がバイクに乗った男2人に2000ボリビアーノス及び携帯電話が入っていたバックを奪われた。

 12月13日、ラパス市でアルゼンチン人の男性がベネズエラ人の男2名に襲われた。被害者は刃物で複数箇所刺されたが、一命を取り留めた。

3 テロ・爆弾事件状況

 12月12日、ラパス市カラコト地区サンチェス・ブスタマンテ通り及び16番通りに所在するビルの正面玄関付近において爆発事件が発生した。早朝の出来事であったことから、けが人は出なかったが、ガラスのドアが破損した。

4 誘拐・脅迫事件発生状況

 11月14日、コチャバンバ市の私立大学に通っていたチリ人医学生が誘拐された。被害者の家族、被害者を誘拐したと思われる人物から電話を受け、身代金15万米ドルを支払うよう要求された。

5 日本企業の安全に関わる諸問題

特段なし。