海外安全対策情報(7月~9月)

令和4年11月2日

1 社会・治安情勢

 ボリビア国内各地では、政治的要求に基づく各職業団体、労働組合、市民団体、学生によるデモ行進、集会、道路封鎖等の抗議活動が頻繁に行われている。今後、国勢調査の実施時期問題、その他労働組合等による政治的要求、新型コロナウイルスの感染状況の変化等により社会・治安情勢が変化する可能性もあることから、引き続き政治・社会・治安情勢に十分注意する必要がある。

2 一般犯罪・凶悪犯罪の傾向

(1)犯罪の傾向

 エル・アルト市においては、首締め強盗、置き引き、スリ及び偽警察官による犯罪が発生しているほか、拳銃や刃物を使用した強盗や女性を狙った強姦が発生しているため十分な警戒が必要である。
 サンタクルス市においては、強盗犯が車・バイクにて歩行者等に接近し、所持品を強奪する事件が発生している。
 一般的な対策としては、市場・繁華街等人混みに行く際には多額の現金を持たず、貴重品はリュックサックなど目の届かないところには入れない。また、自身を狙っている不審者がいないか周囲を見渡す等の警戒を怠らない。万が一、犯罪に遭遇した場合は、犯人が拳銃や刃物を所持している場合もあるので、無理に抵抗はせず、可能な限り速やかに警察へ被害の届け出を行う。

(2)邦人被害事案

 特段なし。

(3)邦人以外の主要な被害事案

 7月16日、パンド県コビハ市カスタニャル地区で、男性がバイクに乗った男2人に銃で撃たれ殺害された。国家警察によれば、カスタニャル地区はコビハ市で危険な地区であり、住民に対し夜遅くの外出はしないよう呼び掛けている。

 7月21日、パンド県コビハ市中央広場付近にある軍事施設前で、ブラジル国籍の男性がバイクに乗った男2人に銃で撃たれ殺害された。目撃者によれば、バイクに乗った男2人は、男性の運転している車両に近寄り、車両に向け数発発砲したのち、現場から逃走した。

 7月22日、サンタクルス市ラマダ市場で、男性が銃で撃たれ殺害された。男性は同市場の商人と口論になり、頭部を殴られたうえ銃で撃たれた。

 7月28日、エル・アルト市ビリャ・アデラ交差点付近にある両替所で、2人の男性が3万5千ドルを両替した後、犯罪グループに襲撃され、現金を奪われた。国家警察によれば、本事件には両替所オーナー及びその従業員が関わっていた。

 7月29日、エル・アルト市センカタ地区ビアチャ通り及びロアイサ通り付近で、男性が銃で撃たれ殺害された。

 8月16日、エル・アルト市で、窃盗を行っていた犯罪グループが逮捕された。犯罪グループは、祭りやパーティーで客に睡眠薬を混ぜた酒を飲ませ、眠らせたうえで、客から所持品を窃取していた。

 8月30日、エル・アルト市で、強盗を行っていた犯罪グループが逮捕された。犯罪グループは、酒に酔った人たちに対し刃物で脅し金品を強奪していた。

 9月5日、サンタクルス市第3環状線クウペル地区ガラクシア通りで、銀行で5万ボリビアーノスを引き下ろした男性が、直後に男2人に銃で撃たれた。銃弾を受けた男性は車両で逃げ、一命をとりとめた。

 9月19日、ウユニ塩湖南部のエドゥアルド・アバロア国立公園内リカンカブル火山で、登山をしていたフランス人観光客達が、近づいてきた車両から銃を発砲された。銃を発砲したのは国境警備隊の警察官とされ、その後、観光客達は過剰な対応で身体検査受けたとして、警察を訴えた。

 9月28日、タリハ県ベルメホ市で、5万米ドルを強盗した犯罪グループが逮捕された。同犯罪グループメンバーには、ボリビア国家警察の警察官2名が関与していた。

3 テロ・爆弾事件状況

 特段なし。

4 誘拐・脅迫事件発生状況

 特段なし。

5 日本企業の安全に関わる諸問題

 特段なし。