2018年4月 ボリビア経済情勢

1 マクロ経済

(1)賃上げ関連

ア 16日付報道は,2006~17年の期間,基本給は平均8%上昇し、最低賃金は4倍に上昇した(500ボリビアーノスから2000ボリビアーノス)と報じた。

イ 25日,政府と労働総連(COB) は,基本給が5.5%の昇給,最低賃金が3%の昇給(2,060ボリビアーノス)で合意した。また,政府は,本年の年末ボーナスを2倍の支払にすると述べた。
 

(2)外貨準備高

 13日,ボリビア中央銀行(BCB)は,外貨準備高が97億5,500万米ドルに減少したと発表した(注:2017年12月31日時点:102億6,100万米ドル)。
 

(3)法廷準備金

 26日付報道は,ボリビア中央銀行(BCB)が,市場の資金流動性を促進する目的で,法定準備金に関し,今後720日間,外貨預金の場合は35%から25%に,ボリビアーノス預金の場合は43%から25%に引き下げると報じた。
 

(4)国際機関によるGDP成長率予測

ア 11日,ECLAC(国連ラテンアメリカ・カリブ経済委員会)が公表した報告書では,本年のボリビアの経済成長率は4.0%と予測した(南米の平均経済成長率は2%)。

イ 17日,IMFは「世界経済予測」に関する報告書において,ボリビアのGDP成長率につき,2018年は4%,2019年は3.8%と予測した(中南米の予測の平均は,2018年は2%,2019年は2.8%)。また,ボリビアの経常収支赤字については,2018年は5.4%,2019年は5.2%と予測した。

ウ 17日,世銀は,2018年のボリビアのGDP成長率を3.8%と予測した。
 

(5)税負担

ア 17日付報道は,IDB「中南米地域の税負担の現状」と題する報告書によれば,ボリビアは同地域において,2011~15年の税の引上げ率が最も高かった(2000~04年比)と報じた。また,ボリビアのGDPに占める税負担等(付加価値税,社会保障費用等)の割合は34%であり,同地域でワースト第2位と報じた。

イ 17日,世銀は,「中南米地域の財政調整:短期的なコスト,長期的な利益」と題する報告書において,中南米地域の平均税負担が20.1%である中,ボリビアの税負担が26.6%と,同地域で最も高いことを示した。
 

(6)貿易

 4日付報道は,民間のボリビア貿易機関(IBCE)によれば,本年1~2月の貿易総額が昨年同期比で25%増加したと報じた(2018年:13億4,100万米ドル,2017年:10億7,200万米ドル)。特に伯及び亜に対する天然ガス輸出が,昨年同期比で37%伸びた。一方,本年2月までの貿易赤字は1億4,700万米ドルで,対中国貿易の貿易赤字が約2億7,000万米ドルと最大となった。
 

(7)米国の特恵免税制度

 22日付報道は,米国議会がボリビアを含む60か国に対し,5,000品目の輸出関税について特恵免税制度下の関税引下げの期間につき,2018年1月1日から2020年12月31日までの3年間延長することを決めた,と報じた。
 

2 鉱物資源・天然ガス

(1)リチウム

ア 20日,独のACIシステム社が,リチウム産業化の戦略的パートナー企業として選ばれ,ボリビア・リチウム公社(YLB)とのジョイント・ベンチャーを行うことになった。独企業が約13億米ドル,ボリビア側が9億米ドル投資する予定

イ 23日,モンテネグロYLB総裁は,チリのサンティアゴで開催された亜・チリのリチウム企業及びロンドン金属取引所との会合において,世界の電気自動車普及を目的として,リチウムの適正な国際価格について調整・決定することを提案した。
 

(2)製鉄

 2日,モラレス大統領は,サンタクルスにおいて,ムトゥン製鉄工場の建設,運営,始動のための融資に関する法律を公布した。中国企業のシノスティール社が建設を行い,30か月以内に完工・引渡しをしなければならない(注:2017年12月21日に,中国及びボリビアの両政府が融資契約に署名し,中国側が輸出入銀行を通じ約3億9,600万米ドルを融資し,ボリビア側が約7,000万米ドル負担すると決定された)。
 

(3)天然ガス

 12日,バリガ・ボリビア石油公社(YPFB)総裁は,2018~22年までの間に,シェル,レプソル,ビンテージ,ペトロブラス等の石油企業が約35億米ドルの投資をする見通しを述べた。また,これらの企業は,タリハ県の非在来型天然ガス探査に向けた契約に署名した。更に,YPFBは,加企業のカンカブリア社と水圧破砕法によるガス探査の契約を締結した。
(了)