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ボリビア概況

外交

ボリビアの外交政策は、米国との関係を軸としつつ近隣諸国との友好親善関係の維持・強化が基本的な姿勢である。とりわけ米国との関係は、麻薬、軍事分野の協力関係をはじめ、経済的にも強く結びついている。しかし、一般大衆の間では反米感情が強く、特に米国が国際刑事裁判所(ICC)への米国民の訴追の免責を定める二国間条約を当国と締結しようとしていることが大きな要因となっている。同条約は、上院は通過したものの、下院を通過する見通しはたっておらず、米国は当国に対する約200万ドルに上る軍事援助を凍結している。

また、天然ガスの輸出先としてブラジル、アルゼンチンとの関係が強化されており、とりわけブラジルからはエネルギー面で各種協力を受けている。

チリとの間の長年の懸案事項である「海への出口」問題に関しては、チリ側は二国間に領土問題は存在しないとの立場を維持しているが、ボリビアは、本問題を南米統合プロセスのコンテクストの中で述べることが多く、国際社会の支持を仰ぎつつ本件問題に関する交渉を有利に進めようとの姿勢を示している。

ボリビアは、南米の中心に位置するという地理的理由から、CAN及びメルコスールが大きな役割を果たしている南米統合プロセスにおいて中心的役割を果したいと考えており、具体的には、南米のエネルギー統合、光ファイバーを中心とする通信網及び道路網の中枢となりうると考えている。 

<参考>「海への出口問題」

(1)かつてボリビアの太平洋岸領土であったアタカマ地方は硝石開発が盛んな地域であった。1874年、二度目のボリビアとチリの間の国境を画定する条約が締結され、同条約は、最初の条約同様、南緯24度を国境とし、南緯23度までのチリの天然資源採掘を認め、チリ企業が南緯23度までのボリビア領内において操業することを認めていた。その後、英国の企業が、ボリビア領内における硝石のコンセッションをボリビアに求め、ボリビア議会は、硝石100ポンドの輸出につき10センターボの支払いを課した。国境画定条約は、南緯23度までのチリ企業の非課税の操業を認めていただけであるにも拘わらず、チリは、英国企業に対する課税を条約違反と主張した。ボリビアは、条約に定められている仲裁を求めようとしたが、これに対しチリは、1879年2月14日、アントファガスタ港の占領で対抗し、同年4月5日、チリはボリビアとペルーに対し宣戦を布告した。戦争の準備のできていなかったボリビアは敗退し、12万平方kmの領土、400kmの海岸線及び太平洋への出口を失った。

(2)ボリビアは今でも海軍を保有しており、チリ軍に抵抗し玉砕した英雄の名を取ったアバロア広場(ラパス市内)では「海の記念日」(3月23日)に毎年盛大な式典が行われている。